IBM TechXchange Japan Storage User Community

Japan Storage User Community(以降 JSUC と略記)とは、IBM System Storage 製品に関して、ユーザー間や日本IBMおよびビジネス・パートナーの専門家と連携し、ストレージについて学び、アドバイスやベストプラクティスを仲間と共有し、製品やコミュニティー・イベントに関する情報を得るためのものです。

どなたでも自由にご参加いただけますが、情報提供については主として日本アイ・ビー・エム(株)およびその関連会社の社員が行います。 ご要望に応じてお客様あるいはビジネス・パートナー様にも情報提供にご参加いただけますので管理者までご連絡ください。(short URL: https://ibm.co/3fV3qzE

JSUCへの登録ガイドはこちらです。

JSUC は、IBM Storage Community 配下に多数作成されている世界各国ユーザー・グループの一つとして運営されています。

注: 当該グループ上でご紹介する情報は、日本アイ・ビー・エム(株)が必ずしも正式なレビューを行ったものではありません。


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CephBlog #7 IBM Storage Ceph 8.0 がリリースされました 〜 外部 S3ストレージからオブジェクト取得

By Shu Yoshioka posted Thu December 19, 2024 12:40 AM

  


こんにちは、IBM でストレージ製品のプリセールスをやっています吉岡です。 

IBM Storage Ceph 8.0 がリリースされましたので、リリース内容を簡潔にお知らせしたいと思います。

主な新機能・改善内容


RGW RADOS Gateway (S3)

外部 S3ストレージからオブジェクト取得

このアップデート内容が本バージョンの注目機能となります。従来 Ceph には ライフサイクル・ポリシー と呼称される機能があります。
これはストレージ・クラス間でデータをシームレスに移動することで、コストとパフォーマンスを最適化する階層化機能を提供していました。 ポリシー・ベースによる自動化により、管理者はライフサイクル・ポリシーを定義して、高性能なストレージ層(NVMe or SSD)とコスト効率の高いアーカイブ層(HDD)との間でデータを移行し、速度、耐久性、コスト効率の適切なバランスを確保することができます。

今回のバージョンアップでは、Ceph クラスター内の階層化に加えて、 ポリシー・ベースのデータアーカイブと検索機能を提供しました。
この機能を使用して IBM Cloud Object Storage、AWS S3、Azure Blob、S3 Tape Endpoints などのクラウドベースの階層にデータをアーカイブし、長期保存、ディザスタリカバリー、またはコストを最適化したコールド・ストレージとして扱うことが可能になりました。

ポリシー・ベースのデータ検索のメリットですが、運用効率とデータ・アクセシビリティのニーズに対応することが可能です。
データがコスト効率の高いテープ・アーカイブに存在するか、高レイテンシ/低コストのクラウド層に存在するかを問わず、ユーザーはシームレスにオブジェクトにアクセスし、管理できるようになります。 また、ワークフローが簡素化され、運用ポリシーおよびデータ ライフサイクル要件へのコンプライアンスが強化されます。

IAM マルチテナンㇳ機能の向上 (Tech Preview)

IAM アカウントには管理者となる IAM ユーザーの root アカウントが含まれますが、
root アカウントでしか管理できない、ユーザー、キー、ロール、バケット、クォータ、レート制限 に関する管理機能をテナント内部に委任できるようになりました

NVMe/TCP (ブロック・ストレージ)

マルチテナント機能の実装

ネームスペース ・レベルでテナントを分離する機能

が実装され、タグやその他の属性によって潜在的な識別が可能になりました

NVMe/TCP ゲートウェイのロードバランシング対応

すべてのゲートウェイに対して、ネットワーク・リクエストの負荷を分散させるためのアーキテクチャーが実装されました

CephFS (ファイルシステム)

CephFS 上の SMB アクセス機能 (Tech Preview)

CephFS ボリュームファイルへの SMB プロトコルによるアクセスがサポートされました(SMB v2 および v3)
また、Active Directory との統合、 Windowsアクセス権設定(ACL) もサポートについてもサポートされます

Ceph Core

イレイジャー・コーディング (EC) 8+6 のサポート :
最小 4 ノードで EC 8+6 プロファイル がサポートされました

RBD スナップショット機能の改善:
8.0 ではCPU使用率の改善、レイテンシーの短縮化が実装されました

BlueStore 圧縮機能:
BlueStore は IBM Storage Ceph バックエンドであり、データ圧縮機能をネイティブにサポートします

Storage Ceph Crimson (Tech Preview)
Crimson は Storage Ceph の次世代バックエンド・アーキテクチャーであり、Cephの Object Storage Daemon(OSD)の実装を改善するように設計されています
具体的にはパフォーマンスの向上、複雑性の低減、保守性と信頼性のさらなる強化を実現します。既存のCephエコシステムとすべて互換性があります

IBM Ceph CSI ドライバー:
IBM Storage Ceph 用のコンテナー・ストレージ・インターフェース(CSI)ドライバーを使用することで、Kubernetes PV を RBD または CephFS 用に動的にプロビジョニングし、ステートフル・コンテナーで使用することができます
本 CSI ドライバーは Red Hat OpenShift Container Platforms や Kubernetes クラスターに対応しています。 <詳細ページ>

最後に


今回のリリースでも 幅広いレイヤーで改善が実装されましたが、 外部のS3クラウド層のオブジェクトストレージ・クラスからオブジェクトを取得できる機能が目玉機能の一つであると言えるでしょう。また TechPreview の各機能も今後のリリースにおいて注目になりそうです。
今回はリリースノートから一部のみを抜粋しましたので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。


過去のCephブログ


IBM Redbooks : IBM Storage Ceph Concepts and Architecture Guide
IBM Redbooks : IBM Storage Ceph Solutions Guide
IBM Redbooks : Unlocking Data Insights and AI: IBM Storage Ceph as a Data Lakehouse Platform for IBM watsonx.data and Beyond
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