はじめに
本記事ではInstanaのSandbox環境で、主にApplicationsエリアについて解説します。
InstanaのSandbox環境では、デモ用Webサイトの環境・各種ログ・性能情報が反映されています。
既に環境が構築されている状態なので、すぐに利用できるのが特徴です。
InstanaのSandbox環境を使うメリットは、下記の通りです。
・Instanaの機能について学習できる
・小さく試してみることで基本操作を体験できる
・難しい設定が不要で気軽に使える
Sandbox環境の始め方については、下記の記事も参考になります。
InstanaのSandbox環境についてまとめてみた
メニュー画面の構成
Sandbox環境の画面構成について簡単に解説します。
主要な項目の詳細は、上から順に以下のようになります。
エンドユーザー・モニタリングの機能
ゴールデン・シグナル(呼び出し数、エラーのある呼び出し率、待ち時間)の確認
Instanaが管理しているコンテナの一覧
エージェントが導入されている各ホスト・ノードの把握
システムリクエストごとの挙動
イベント種別ごとの単位時間当たりのイベント発生件数
下記のように画面の構成が一部変化している場合もあるので、注意してください。
APMツールの多くは変化が著しく、バージョンアップとともに機能追加や画面の変更なども頻繁に行われます。
そのため、定期的に更新を確認するようにしましょう。
Applicationsエリアの概要について
メニュー画面から色々な項目を確認できますが、特に重要なApplicationsエリアについて取り上げます。
例として、Applicationsエリアにある「application robot shop」を選択します。
application robot shopは、Webショップを模したサンプルのアプリケーションです。
上図のように、1画面で以下の情報を確認できるのが特徴です。
-
呼び出し回数
-
エラーの呼び出し率
-
平均待ち時間
-
インフラの問題や変更点
-
よく使われているサービス
-
処理時間
アプリケーションの状態を横並びで確認でき、関連性を同時に確認できます。
特に呼び出し回数、エラーの呼び出し率、平均待ち時間の3項目は、ゴールデン・シグナルと呼ばれています。
ゴールデン・シグナルを可視化することで、システムの状態を手に取るように把握できるようになります。
Applicationsエリアの分析について
Applicationsエリアの分析画面を確認してみましょう。
今回はゴールデン・シグナルの中で、平均待ち時間(レイテンシー)について紹介します。
レイテンシーはパーセンタイル値で表示されていて、50thが中央値となります。
グラフの山をマウスで選択して、一番上の「View in Analyze」をクリックすると分析画面に遷移します。
特に95thの値が跳ね上がっていて、何か障害が発生しているのかもしれないので分析してみましょう。
下図のように分析画面では、サービス名と要求の詳細を確認できます。
右上の時間枠をクリックして表示時間を変更すると、グラフの形が変わります。
タイミングによって、表示結果が変わるので試してみてください。
赤丸の箇所はエラーがあるので、GET /api/fetch/REDを選択して詳細を確認してみましょう。
下図のようにタイムラインのビューと呼び出しのビューが表示されます。