従来、SDSFでは、ジョブの「ステップ完了コード」などを抜き出して表示する目的で、ISPFのサンプルEDITマクロ(ISFESUM、SUMMARY)が、ISF.SISFEXECデータセットに提供されています。
※ISFESUM、およびALIASのSUMMARYマクロは、ジョブログに対して、「EXCLUDE ALL」、「FIND ALL」コマンドを実行し、次のような特定メッセージ行のみを表示
例えば、STパネルのNPカラムにてSEコマンド実行し、表示パネルのコマンド行にて「SUMMARY」(または、ISFESUM)マクロを実行することで、次のような出力結果が得られます。(z/OS V2R5の事例)
【z/OS 3.1の課題と対応策】
■z/OS 3.1では、次のような背景から、SDSF関連のREXXプロシージャーを提供するデータセット(ISF.SISFEXEC)のメンバー数が激減しました。
➀ISFPARMS ASMソースからPARMLIB(ISFPRMxx)メンバーへの変換をサポートする「ISFACP」ツール関連を削除(ISFPARMSのサポートは、z/OS V2R5が最終リリース)
➁SDSF内部セキュリティーから外部セキュリティー(RACF)への変換をサポートする「ISFACR」ツール関連を削除(内部セキュリティーのサポートは、z/OS V2R4が最終リリース)
■z/OS 3.1 SDSFの標準機能では、ISF.SISFEXECデータセットから、前述の「ISFESUM」、「SUMMARY」(ALIAS)メンバーが意図せず削除されてしまい、下記の修正策を適用することで初めて、該当メンバーが提供されます。
※SDSF APAR PH67118: SAMPLE MACRO ISFESUM MISSING IN ISF.SISFEXEC(2025年7月PTF提供) https://www.ibm.com/support/pages/apar/PH67118
■不具合発生例: 修正策の適用前に「SUMMARY」マクロを実行した場合のエラー・メッセージ出力
【関連情報】
■前述の「ISFESUM」、「SUMMARY」(ALIAS)マクロ以外でも、ジョブの「ステップ完了コード」を一覧する方法として、次のような機能が知られています。(z/OS 3.1事例)
➀SMF Exit IEFACTRTの組み込み(ジョブログのJESMSGLGへサマリー情報を出力)
➁例えば、STパネルのNPカラムにてJSコマンド実行(z/OS V2R2新機能): JSコマンドは、DA/H/I/O/STパネルにてサポート
以上