従来、SDSFのパネル操作では(ISPF配下、TSO配下とも)、「COMMAND INPUT」行が「ブランク」以外の場合、「PFキー」にアサインされたコマンド対するパラメータ(引数)として処理することが可能です。
(使用例)「COMMAND INPUT」行で、最大スクロール量を示す「M」、または、「MAX」を指定
・LOGパネルでの上下スクロール: 「F7=UP」操作(UP MAXの挙動=TOP)、「F8=DOWN」操作(DOWN MAXの挙動=BOT)
・SYSパネルでの左右スクロール: 「F10=LEFT」操作(LEFT MAXの挙動)、「F11=RIGHT」操作(RIGHT MAXの挙動)
※「PFキー」の操作とは別に、UP/DOWN MAX(またはM)コマンド、LEFT/RIGHT MAX(またはM)コマンドは、ISPF配下でのみ使用可能
【従来の課題】
■ISPF配下のSDSFパネルで、「COMMAND INPUT」行が「ブランク」以外の場合に「F3=END」操作を行うと、現行パネルを抜ける前にコマンドとして実行されてしまうため、その状況に応じてイレギュラーな挙動が発生します。
(z/OS 3.1の事例)
※SDSF MENUパネルの右肩に「COMMAND ISSUED」メッセージを表示するには、SDSF APAR PH65560のPTF UO02482(2025年3月提供)が必要
(z/OS V2R5の事例)
【対応策】
■z/OS V2R5、3.1 SDSF APAR PH65702の修正策(2025年5月提供)を適用することで、「ブランク」以外の「COMMAND INPUT」行は、「F3=END」操作(現行パネルの終了)時に無視されるように変わりました。
※COMMAND INCORRECTLY PROCESSED WHEN F3 PRESSED AND COMMAND LINE NON-BLANK
【考慮事項】
■従来、次のような方法でSDSFセッションを終了し、SDSF呼び出し元のISPF環境、あるいは、TSO環境に戻ることが可能です。
➀SDSF MENUパネルでの「F3=END」操作
②現在のパネル位置によらず、「F4=RETURN」操作(SDSFセッション終了: SDSF MENUパネルを迂回)
■ISPF環境に限り、「COMMAND INPUT」行に「LOG」を指定して、「F3=END」操作を行うことで、あたかも➁「F4=RETURN」操作(SDSFセッション終了)のような挙動となりますが(SDSF MENUパネルを迂回して、呼び出し元のISPF環境に戻る)、それは意図したものではなく、元々サポートされた方法ではないため、前述のSDSF APAR PH65702以降は使用できません。
※修正策の適用後は、「LOG」指定が無視され、通常の「F3=END」操作と同じ扱いに変更されました(現行パネルが終了するのみ)
(変更前の挙動例)※z/OS 3.1のプライマリー・パネル(z/OS V2R5も同様)
以上