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#151【z/OS 3.1変更点】 SDSFジョブ関連パネルでの「Confirm Action」ポップアップ #2(ISPF配下、TSO配下とも対象)

By Shigeki Kimura posted Sat May 31, 2025 11:49 AM

  

z/OS 3.1 SDSFでは、SDSF DASTHパネルなどジョブ関連パネルでの「C」(CANCEL)、「P」(PURGE)操作を行う際、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCONパネル)の挙動が大きく変わりました。

【変更点情報➀】 #111z/OS 3.1変更点】 SDSFジョブ関連パネルでの「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON

https://community.ibm.com/community/user/blogs/shigeki-kimura1/2023/12/05/sharing-zos-upgrade-info-by-professor-kimura-111j 

【変更点情報➁】 #136z/OS 3.1変更点】 SDSFバッチ・ジョブ実行時における「Confirm Action」ポップアップ表示の悪影響(修正策あり)

https://community.ibm.com/community/user/blogs/shigeki-kimura1/2024/09/17/sharing-zos-upgrade-info-by-professor-kimura-136j

Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)に関して、以前のオペレーションとは無関係に選択肢「1」(Process)が常にプリセットされる従来挙動の場合、ジョブ関連パネルでのCANCEL/PURGE操作が意図せず行われてしまう可能性があるため(長年の課題)、その歯止めとしてz/OS 3.1 SDSFでの機能変更に至りました。(ISPF配下、TSO配下とも)

一方、「Confirm Action」ポップアップに新規追加された「Retain last selection」オプション(ISPF配下のみサポート)の有効範囲が狭いため(同一パネルでの操作に限定)、別パネルへの遷移後、あるいは、SDSFセッションの終了・開始後など、選択肢を何度も入力する必要性があり、オペレーション上の不都合が懸念されます。

また、「Confirm Action」ポップアップに関して、慣れ親しんだz/OS V2R5までの従来機能(オペレーション)を好まれる場合も想定されます。

【機能変更点】 ★機能改善 & 新機能★

z/OS 3.1 SDSF APAR PH65238では、Confirm Action」ポップアップの挙動に関して、次のような変更が行われました。

SDSF APAR PH65238PTF UO02729)※20254月提供

ISPF配下の場合

➀「Confirm Action」ポップアップにて、処理対象の行に対する「システム名」(実行中の場合)、および、ユーザーがログオンしている「ローカル・システム名」を表示します

※例えば、STパネル(PRINT Queue)、HパネルでジョブをPURGE操作した場合、「システム名」の表示は(None

//Pなどの「ブロック・コマンド」を使用した場合、仮に全て同一システムであっても、「システム名」の表示は(Multiple

➁「Confirm Action」ポップアップにて「アクション」(Process/Discard)を指定し、かつ、「Retain last selection」オプションを選択した場合に限り、その組み合わせがISPFプロファイルに記録され、操作パネルの同異によらず、また、SDSFセッションの終了・開始を越えて、次回の「Confirm Action」ポップアップ表示に省略時値としてプリセットされます ➡ SDSFユーザー毎に省略時値をカスタマイズ可能

※前回の「Retain last selection」オプションが非選択の場合、「Confirm Action」ポップアップではアクション選択肢(Process/Discard)がプリセットされず、ブランク表示(APAR PH65328の適用有無で変化なし)

※ブランク表示の場合に間違って「空エンター」すると、「Enter required field」のエラー・メッセージ出力(APAR PH65238の適用有無で変化なし)

PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーにて新しいCUSTOM PROPERTYが提供され、「VALUE(TRUE)」を明示指定することで、z/OS V2R5までの「Confirm Action」ポップアップ挙動がz/OS 3.1でも再現可能です

PROPERTY NAME(Panel.Confirm.DisableRetain),VALUE(TRUE/FALSE)

※省略時解釈(FALSE)は、z/OS 3.1機能変更後(APAR PH65238以降)の挙動

TSO配下の場合

Confirm Action」ポップアップのアクション選択肢として、常に「1」(Processがプリセットされ、z/OS V2R5までの挙動が再現します

TSO配下の場合、z/OS 3.1ではもともとRetain last selection」オプション提供なし

新規CUSTOM PROPERTYPanel.Confirm.DisableRetain)のFALSE/TRUEパラメータ指定には依存せず

z/OS 3.1 SDSF APAR PH65238による機能変更は、SDSFバッチ・ジョブの挙動には影響を与えません。

z/OS V2R5以前と同様に、「Confirm Action」ポップアップ表示のアクション選択肢として、常に「1」(Process)をプリセット(z/OS 3.1 SDSF APAR PH62727が前提)➡ 冒頭の「変更点情報➁」参照

APAR PH65238による挙動変化】 ※ISPF PFキー表示は割愛

【変更点➀】 システム情報の追加表示(ISPF配下のみ)

【変更点➁】 「Retain last selection」の有効範囲(ISPF配下のみ)

■同一パネル、別パネルにおける選択値の引き継ぎ

SDSFセッション終了・開始後における選択値の引き継ぎ

【変更点③】 新規CUSTOM PROPERTYの有効性(ISPF配下のみ)

CUSTOM PROPERTYステートメントの指定例

■「Confirm Action」ポップアップの表示例

※「VALUE(TRUE)」オプション指定時は、「Retain last selection」の選択肢なし(z/OS V2R5と同様)、「Confirm Action」ポップアップのパネル名が変更(ISFDCON ISFDCN2

【変更点④】 Confirm Action」ポップアップの表示例TSO配下のみ)

以上

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