従来、SDSFでは、ISPF配下、TSO配下によらず、指定された「インターバル」でSDSFコマンドの自動実行、パネルの自動更新を行うことが可能です。
➀LOGパネルや各種タブラー・パネルにおいて、定期的にSDSFコマンドを自動実行
(例)LOGパネルの「COMMAND INPUT」行で「BOT&10」コマンド実行 ・・・ 「10秒」インターバルで、SYSLOGの最下部を表示
➁「&」の前にSDSFコマンド指定がない場合は、定期的に該当パネルを自動更新
(例)DAパネルの「COMMAND INPUT」行で「&5」コマンド実行 ・・・ 「5秒」インターバルで、DAパネルをリフレッシュ
【インターバルの最大値・最小値】
■コマンド自動実行、パネル自動更新の「インターバル」として指定可能な最大値は「999秒」(&999まで)で、それを超える場合はエラーが発生します。(ISPF/TSO配下とも同様)
■「インターバル」として指定可能な最小値(インターバル最小値)は、「AUPDT」パラメータで制御されます。
※「GROUP AUPDT(0)」パラメータ指定時は、該当機能が使用不可(ISPF/TSO配下とも同様)
※「インターバル最小値」として範囲外の「GROUP AUPDT(256)」パラメータ指定時は、パラメータ活動化が不可(エラー検知)
【考慮事項➀】(対象: z/OS V2R5、3.1)
■z/OS V2R5、3.1 では、ISPF配下のSDSF操作に限り、PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーで指定された「AUPDT(n)」パラメータが正しく機能せず、コマンド自動実行、パネル自動更新時には、「AUPDT(2)」(省略時解釈)が有効であるかのような挙動となります。
※「GROUP AUPDT(10)」パラメータ指定時の挙動例(パネル自動更新)
※上記の不具合事象は、PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーを使用する場合(z/OS V2R5、3.1)、ISFPARMSモジュールを使用する場合(z/OS V2R5)のどちらも対象
■修正策として、SDSF APAR PH64440(対象: z/OS V2R5、3.1)が使用可能です。
> AUPDT VALUE NOT BEING PROCESSED WHEN RUNNING UNDER ISPF https://www.ibm.com/support/pages/apar/PH64440
■「AUPDT」パラメータで「3秒」以上の「インターバル最小値」を指定し、ISPF配下のSDSF操作を行う場合、修正策の適用に伴い、コマンド自動実行、パネル自動更新オペレーションへの影響が想定されます。
※「AUPDT」パラメータ指定値を下回る「インターバル」は、「&」コマンド実行時に「UPDATE TIME TOO SMALL」のエラー発生(本来の意図した挙動)
【考慮事項➁】(対象: z/OS V2R5、3.1)※2025/03/17 追記
■「インターバル最小値」として、「AUPDT(1)」パラメータを指定した場合、ISPF配下のSDSFコマンド自動実行、パネル自動更新オペレーションにおける「1秒」インターバル指定(&1)は、「UPDATE TIME TOO SMALL」エラーにて受け付けられません。
※「GROUP AUPDT(1)」パラメータ指定時の挙動例(パネル自動更新)
※上記の不具合事象は、PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーを使用する場合(z/OS V2R5、3.1)、ISFPARMSモジュールを使用する場合(z/OS V2R5)のどちらも対象
※例えば、z/OS 3.1の場合、SDSFLOGには下記メッセージを正常出力
ISF892I Statement GROUP keyword AUPDT set to value "1".
■修正策として、SDSF APAR PH65344(対象: z/OS V2R5、3.1)が使用可能です。
> INCORRECT COLUMN POSITIONING USING CURSOR SCROLLING https://www.ibm.com/support/pages/apar/PH65344
■該当PTFが未適用の状態で、z/OS V2R5、あるいは、3.1へ移行した場合、「インターバル最小値」として「AUPDT(1)」パラメータを指定した環境で、「&1」コマンドが使用不可となる点に注意が必要です。
以上