IBM Storageより、 Storageのポートフォリオにおける、ブランドの統一と新たな製品展開についてご紹介いたします。
2023年3月、IBM Storage General ManagerのDenis Kennellyより、新たなStorage Rebrandingと今後のStorage戦略についてのレターが発表されました。
お客様のニーズに合わせて、以下記載のStorage戦略に沿った柔軟なソリューションでご支援させていただければと思います。
- 戦略策定における課題背景
IBM Storageでは、多くのお客様が取り組むDX推進において、最も差し迫った課題は大きく3つと捉えています。
- Data and AI
増大する非構造化データのデータ管理は大きな課題の一つです。データは増えていく一方であらゆるところに散在しているため、必要なデータをすぐに利用できないという悩みをよく伺います。
- Hybrid Cloud
パブリック・クラウドとオンプレミスの活用で、自動化されたアプリケーションの展開を支えるアジャイルな基盤が必要である点です。つまりApplication Modernizationが重要な鍵となります。
- Data Resiliency
セキュリティ対応とデータ・レジリエンスも外せない課題です。災害や機器障害、人為的ミスなどの従来からある脅威に加え、ご存じのとおりサイバー攻撃によるあたら店脅威は年々増加し、その影響も大きくなっています。そのため、脅威に対するデータ保護と迅速な復旧の一貫した対応が求められます。
上記のデータ視点での3課題に対し、IBM Storageはそれぞれ必要な解決策が何であるかを明確に定義づけ、それらの必要な解決策をすべてソリューションとしてご提供し、お客様のDX推進をご支援致します。
- Data and AI
データを一元管理し、いかに効率的にデータを保管/管理し、リアルタイムにデータ活用ができるか求められます。
→ 非構造化データを効率よく管理する次世代データ基盤 IBM Global Data Platform
- Hybrid Cloud
インフラストラクチャの自動化や、オンプレミスとクラウド全体で一貫したデータサービス基盤を提供する必要があります。
→ 自動化されたアプリーケーションの展開を支えるコンテナプラットフォーム IBM Storage Fusion
- Data Resiliency
重要なのはやはり脅威の早期検知であり、これにより被害の拡大を抑え、迅速な復旧にもつながります。また、さまざまな脅威に対する適切なデータ保護と復旧手順の確立が必須であり、オンプレミスだけでなくハイブリッド・クラウド環境での一貫したデータセキュリティ対策を実施する必要があります。
→ あらゆるデータ侵害におけるデータ保護と早期復旧を実現する最新ソリューション IBM Srtorage Defender
- Storage Portfolio
これまでのStorageでは、色々なStorage製品がある中で、HWやSWぞれぞれ個々の製品ごとにニーズを分けて考えていました。けれども、上記で示した企業の包括的なニーズに応えるため、よりユーザー体験を強化・簡素化することを目的として、ブランド名を全てシンプルに『IBM Storage』に統一しました。シンプルかつ分かりやすくすることはもちろん、上記のDX推進における3つの課題解決に対して、IBM Storageの切り口でソリューションを総合的に提供できるよう、新たなポートフォリオ・戦略を展開いたしました。
- ソリューションの3本柱
この新たなポートフォリとに基づく、ソリューションの3本柱をそれぞれ説明いたします。
- 非構造化データを効率よく管理する次世代データ基盤 IBM Global Data Platform(GDP)
IBM Global Data Platformは、非構造化データ管理のためのフレームワークです。AIデータの処理の流れに沿ってこのフレームワークの仕組みを説明いたします。
Step1. データを貯める:データの置き場所を一元管理し、ユーザーに意識させることなくポリシーに応じて、データを効率的な場所に自動配置
Step2. データを整理する:必要なデータを簡単に見つけられるように、貯める際や利用するたびに自動的ににデータにタグ付け
Step3. データを学習・活用する:必要なデータを高速領域に動的に読み込み、リアルタイムに処理を実行し、その後データを適切な場所に再配置
オンプレミスでもクラウドでも、ストレージベンダー問わず、このようなAI、大量データ活用に最適な次世代データ基盤を提供できるのはIBMだけです。
- 自動化されたアプリーケーションの展開を支えるコンテナプラットフォーム IBM Storage Fusion
コンテナ基盤に必要な要素が内包された形でご提供できるパッケージソリューションがIBM Storage Fusionです。自動化されたアプリケーションの展開を支えるアジャイルな基盤は、これまでの仮想化基盤から、次世代はコンテナプラットフォームへの流れがますます加速されることが見込まれます。コンテナ基盤を立ち上げる際には、IBM Storage Fusionでお客様に多くのメリットをご提供できます。
インフラ周りでコンテナ化を進めるには、ストレージ選定から、コンテナ環境でのバックアップ、構築・運用方法など多くの事項を検討しなければなりません。IBM Storage FUsionでは、コンテナネイティブ・ストレージを提供する機能、OpenShift(ベアメタルライセンス)、コンテナバックアップのためのソフトウェア、さらには構築・運用フェーズにおいて統合管理できるダッシュボードが揃っているため、これ一つでインフラ周りで必要なコンテナ化の全ての要素が揃うので、負担なくご利用いただけます。
提供形態としては、2種類の用意がございます。
一つ目がコンテナ基盤の構築に必要なソフトウェアをパッケージ化したFusion SDSです。これはクラウドをはじめとして、IAサーバーやVMware上などさまざまなプラットフォームで動かせるメリットがあります。またもう一つが、オンプレミスのサーバー、スイッチ、OS、ソフトウェアが全てひとつのラックに搭載されて提供されるハイパー・コンバージド・インフラ(HCI)です。これにより、オンプレからクラウドまで一貫したデータサービスを提供することが可能になります。
IBM Storage Fusion HCIは、昨年(2022年)、国内初の某金融企業でご採用いただいた事例もございます。インフラの自動化やオンプレからクラウド全体での一貫したデータサービスを提供できる点でお客様に高いご評価をいただきました。
*IBM Storage Fusion HCIの詳しい事例内容の詳細を知りたい方は、Blogのコメント欄にて記載いただければと思います。
- あらゆるデータ侵害におけるデータ保護と早期復旧を実現する最新ソリューション IBM Srtorage Defender
新たな脅威が増加する中、多様化するデータ侵害の備えとしては、データ・セキュリティだけでなく、データ・レジリエンスも非常に重要です。この2つの言葉の意味の違いをご存じでしょうか。
・データ・セキュリティ:システム環境への不正侵入やデータの改ざん・破壊を未然に防ぐこと。人為的ミスからの保護。
・データ・レジリエンス:サイバー攻撃や障害などでデータが破壊されてしまった場合に、脅威への早期検知と迅速に復旧すること。
このように言葉の定義が明確に異なります。つまり、データ・セキュリティはそもそも攻撃や侵入をいかにして防ぐかであり、データ・レジリエンスは万が一攻撃されてしまった場合にはいかに被害を少なくするかということです。
IBMでは、この両方に対し、ハイブリッド・クラウド環境におけるEnd-to-Endの一貫したデータ保護・復旧の対策が必要であると考えています。そこで、この二つを包括的に実現するのが、 IBM Srtorage Defenderという最新の統合ソリューションです。
IBM Storage Defenderでは、主に3つのことが実現できます。
まず一つ目に、AI/機械学習(ML)により適時データをスキャンすることで脅威の早期検知を行うとともに、クリーンなデータの特定ができます。二つ目に、ワークロードに応じた適切なデータ保護の提供と、データを改変できない安全なエリアにデータのコピーを保存することで、データの改ざんや破壊を防ぎ、確実なデータ復旧を提供します。三つ目に、統合管理と自動化により、運用の簡素化と脅威の検知からの迅速なデータ復旧を実現できる仕組みを持っています。
以上が、IBM Storageのポートフォリオにおける、ブランドの統一と新たな製品展開の内容です。
最後に、本内容を通し何かご質問・ご不明点等ございましたら、コメント欄に記載いただければと思います。
また、ご紹介したポートフォリオにおけるIBM Storageソリューションを持って、お客様のDX推進への取り組みをご支援させていただければと思いますので、お気軽にご相談ください。