IBM Storage Virtualize 8.6 が 2023/03/23 (木)に発表され、2023/06/09(金)付で IBM FixCentral よりダウンロード可能(注 1)として公開されました。
IBM Storage Virtualized はこれまで IBM Spectrum Virtualize という名称で IBM FlashSystem 製品群向けに提供されていたソフトウェアの新名称です。以下に示す他 IBM Storage 製品に揃えてこの度改名される事となり、今後 IBM Storage FlashSystem 製品には同版が搭載されて出荷される見込みです(注 2):
IBM Storage Virtualize 8.6 はセーフガード・コピー (Safeguarded Copy; SGC) 機能を活用した迅速なランサムウェア対策の強化に加えて、以下に列挙した主要な項目を含む様々な新機能や既存機能の改善を提供します:
- iSCSI 接続時の I/O 性能の大幅な向上
- SMTP Authentication サポート
前者の iSCSI 接続時の I/O 性能の大幅な向上とは、機器構成や負荷の掛け方にも依存しますが二倍以上の IOPS 負荷に対しても応答時間の伸長が押さえられますし、SMTP Authentication サポートとは Microsoft 365 や Gmail などメール送受信にあたり認証を必要とするプロトコルを採用するメール・サーバーをご利用のお客様に関しても万が一の障害時にメール通知の宛先として指定可能となりました。
8.6 より前の 8.5.{1-4} と言った IBM Spectrum Virtualize CD 版(注 3)が提供する以下に列挙する主要な新機能も IBM Storage Virtualize 8.6 には含まれて提供されますから、今後このコミュニティ上で個別にご紹介します:
- Volume Group Snapshots (VGS) - 新実装の FlashCopy 機能 (8.5.1)
- Internal Snapshot Scheduler for VGS (8.5.1)
- Policy Based Replication (PBR) - 新実装の Remote Copy 機能 (8.5.2)
- IP 経由 Remote Copy 時性能向上 (8.5.2)
- Advanced Call Home (8.5.3)
尚、日本時間 23:00 と遅い時間ですが IBM Storage Virtualize 8.6 に関する英語技術セミナーが 2023/07/11 と 08/15 の二回に分けて開催されます(参加は無償)。ご興味有る方は以下から参加をお申し込み下さい:
文注:
- このような提供形態の事を電子的に取得可能と言う意味で eGA (Electrinic General Availability) と呼びますが、導入イメージ・ファイルをダウンロードするには IBM ID ならびに有効な保守契約が締結された導入対象機器のシリアル番号が必要です。
- 当該記事は IBM ビジネス・パートナーおよび社員宛には 2023/05/18(木)開催の 2023/2Q ストレージ・アップデート・セミナーにて既にご案内済みの内容です(Seismic 上で公開されている同セミナー資料への IBM 社外からのアクセスは、Partner Plus へご参加されている方に限定)。
- IBM Storage Virtualize あるいは旧名称である IBM Spectrum Virtualize には、新機能を先んじてご提供する Continous Development (CD) と呼ばれる版(8.4.2, 8.5.3 等と三つ目の番号が非零)と長期的なサポートをご提供する Long Term Support (LTS) と呼ばれる版(8.4.0, 8.5.0, 8.6.0 等と三つ目の番号が零)の二種類が有りますが IBM Storage Virtualize 8.6 は LTS に分類されます。
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