以降 JSUC と略記、short URL: https://ibm.co/3fV3qzE)とは、お客様やビジネス・パートナー様とIBM専門家が連携し、ストレージについて学び、アドバイスやベストプラクティスを仲間と共有し、製品やコミュニティー・イベントに関する情報を得るためのものです。どなたでも自由にご参加いただけますので是非ご参加ください。JSUCへの登録ガイドはこちらです。
注: 当該グループ上でご紹介する情報は、日本アイ・ビー・エム(株)が必ずしも正式なレビューを行ったものではありません。
IBM TS2900に関しての情報があまりないようなので、自分の設置・導入作業経験を含め、こちらに情報を記します。
IBM TS2900テープ・オートローダーは、中小規模のバックアップおよびアーカイブ用途に最適なエントリーレベルの自動化テープ・ストレージ・ソリューションです。
この製品はIBMのテープ自動化ソリューションの中でも最も手頃な価格のモデルであり、既存のLTO資産の活用にも適しています。
IBM TS2900製品概要:
■ 特長
1Uラックマウント対応のスリム設計:省スペースながら高密度のストレージ容量を実現。
最大9本のLTOテープ・カートリッジを搭載可能:継続的なライブラリ運用が可能なI/Oステーション付き。
ハーフハイトLTO Ultriumドライブを搭載:LTO 9、8、7、6、5に対応。
Webベースのリモート管理機能:物理的な操作なしで管理可能。
バーコード・リーダーとリムーバブル・マガジン:運用の効率化と利便性を向上。
デスクトップ環境でも使用可能:ラックマウントだけでなく、サーバ横でも設置可能。
■ 技術仕様
項目
内容
対応ドライブ
ハーフハイト LTO Ultrium 9 / 8 / 7 / 6 / 5
インターフェース
SAS(6Gbps または 12Gbps)
カートリッジ本数
最大9本
圧縮時最大容量
最大405TB(LTO 9使用時、2.5:1圧縮)
データ転送速度
最大300MBps(LTO 9 / 8 / 7)
寸法
高さ1.73インチ × 幅19.02インチ × 奥行33.46インチ
重量
約13kg(ドライブ・カートリッジ除く)
■ 想定される利用シーン
中小規模のシステムでのバックアップ自動化
ランサムウェア対策としてエア・ギャップが確保された場所へのデータ保管
データセンターでのアーカイブ運用
IT人員の省力化と運用効率化
私自身、弊社メンバーと共にIBM TS2900を設置してみた様子などをブログに記録してみました。TS2900の設置作業をやったことが無い方にとっては参考になるかと思い、以下のサイトに記録を残しています。ご興味のある方はご覧ください。
https://blogs.networld.co.jp/entry/2025/08/18/143604
機器の設置作業を通じて感じた感想
設置作業自体は紙のドキュメントが付属しておりますが、SEとして実際に作業を行った上で感じたこと、情報共有の観点から2点だけ以下に記します。(個人的な感想になります)
■ラックレールの取り付けが結構難しい
ラックレールの取りつけが最難関だと私は思いました。紙のドキュメントは付属しているものの、これがちょっと分かりづらい・・・と言うのが率直な私の感想です。ただ、考え方によりますが、小さなパーツは本体を後ろから固定する役割だったため、前面だけねじ止めしていれば基本的には落ちる心配はないと思いました。もしかしたらなくても良かったかなと、後から思いました。(もちろんあったほうがよりベストですが)
■筐体が思っていたより奥行きが長い
これは設置してしばらくしてから感じたのですが、上下に隙間を開けずに設置すると、
その上下の機器に対してメンテナンスするときに手が届かないなどが起こりえます。
実際に設置した時に、上には1U空けていていて、後日そこへIBM FS5200を設置しようと思ったら、手が入らず断念しました(泣)
更に奥行きが短い機器が上下にある場合も手が届かない、入らないなどが起こりえると推察しました。この点から、TS2900の上下は1U開けたほうが作業効率の観点で利便性は高かったな、と感じました。
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実体験Postありがとうございます。LTOカートリッジ9巻+Drive+I/Oステーション部分をを1Uに搭載することになるのでどうしても奥行きがイメージより長くなってしまっていますね。参考になりました。ありがとうございます。
19インチ標準ラックって奥行きに関する明確な規定がないので、奥行きの長さに関してはラックへの搭載状況を鑑みて注意しないといけませんね。私の個人的な見解ですが、特にストレージ製品は全般として奥行きが長くなっている傾向があるような気がします。情報を共有して頂き、ありがとうございます。