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コミュニティメンバーインタビュー#4 高橋 哲也さん

By HAYATE TAKADA posted 12 days ago

  

watsonx User Groupコミュニティメンバーにスポットライトを当て、仕事内容やキャリア観などを自由に語っていただくインタビューシリーズ。

4回は、初の社外メンバーへのインタビューとしてSMSデータテックの高橋 哲也(たかはし てつや)さんにお話を伺いました。

高橋さんは2025/3/3のコミュニティイベント、watsonxを活用した生成AI活用最前線InstructLabについてご講演いただき、ぜひお話を伺いたいと思い、インタビューさせていただきました。

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  • 現在の所属部署と入社時期を教えてください。
    事業開発室に所属していて、20244月に新卒入社しました。
    弊社は、アプリやシステム開発、ITコンサルティングをはじめとするSI事業に加え、業務自動化やインフラ・クラウド構築などのDX支援を主に行っています。その傍ら、近年ではAI・データサイエンス、セキュリティ領域にも積極的に取り組んでいます。事業領域の拡大を目指して最新テクノロジーを活用した新たなサービス開発に注力する部署、それが事業開発室です。メンバーは色々な専門領域で学んできた経験があり、総合力が試される事業開拓フェーズにはうってつけだと思っています。
    私自身は就職ではなく大学で研究を続けようとしていましたが、修士2年の秋に社会に一旦出ようと考え、今の会社に就職しました。

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  • 大学時代は何を専攻されていましたか?
    大学自体の専攻は都市工学で、私たちの生活とそれに影響を与える外部要因をシステム化し、建物から都市圏まで幅広い空間スケールで精緻な議論を重ね、社会実装までの補助線を引く研究分野です。
    都市工学というと研究の切り口が多すぎてテーマ選びに迷いました。
    私は学部のときの研究ではランニングコースについて研究していました。

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  • ランニングが趣味なのですか?
    はい、趣味のランニングつながりで研究テーマを選びました。
    フルマラソンも年一くらい走っています。主要な都市マラソンは走っていて、去年は金沢マラソンに参加しました。一般的なマラソン大会には5kmごとに「エイド」と呼ばれるスポーツドリンクや食事が出る地点があって、金沢マラソンではカレーや笹寿司などを出してくれます。豪華なエイドがウリの大会だったので、私は全部食べました

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  • 途中で吐いちゃったりしないのですね?普段からたくさん練習されていますか?
    普段は週3,4610km、休日は20kmくらい走っています。

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  • おすすめのランニングコースはありますか?
    私は走っている最中。信号で停まるのが嫌いで河川敷や周回コースがある公園によく行きます。都内のランニングコースというと皇居や代々木公園が有名ですが、都心以外では城北中央公園や光が丘公園がおすすめです。

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  • 仕事の話に戻りますが、大学時代の専攻は仕事に活きていますか?
    大学時代に都市における人間の営みを数理的にモデリングする手法にチャレンジしていたので、そこは活きているかと思います。都市をどう数学的に記述するかということを考えていたため、プログラミング、数学、データ分析、AIなどのスキルが仕事に活きています。

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  • 日々の仕事で印象に残っていることはありますか?
    エンジニアとしてはまだまだ未熟であり、今はすべてが勉強だと思っているので、日々接するAI開発や情報セキュリティの知見に面白さを感じながら仕事を進めています。またテクニカルスキルとはやや離れますが、社会に出てみて社会人として当たり前にふるまうことの難しさを感じます。周りの社会人はビジネス的な思考回路を基本スキルとして持っていていますが、自分は腹の中を探り合うとか、交渉事にはまだついていけていません笑
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  • User GroupのイベントでInstructLabの講演を拝聴しましたが、InstructLabを触り始めたきっかけはなんですか?
    InstructLabはオープンソース版があったので、とりあえずいじってみようというのがきっかけでした。RAGのシステムを作りながらInstructLabを触っていました。

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  • InstructLabでの具体的な検証内容を伺ってもよろしいでしょうか?
    セキュリティに特化したLLMを作成して、AIエージェントを作りたいと思っています。セキュリティエンジニアがやるタスク、情報収集、インサイト抽出の流れをAIエージェントが自律的に実行して、業務内容をより高度化させたいです。
    InstructLabのいいところはローカルでトレーニングがやりやすいところだと思います。そのおかげで社外出せないような機密データも学習に使えます。
    また、ファインチューニングと比較してコンピュータリソースが少なくてすむところ、ドキュメントを構造化しなくても学習に使えるのも魅力です。

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  • 都市工学でInstructLabは活用できそうですか?
    都市工学はこれまで、限られた断片的な集計データをもとに、精緻な分析やモデル化が行われてきました。一方で、近年のセンシング技術や計算資源の発展により、都市に関する情報の「解像度」を高めることが理論的には可能になってきています。しかし、データの取得・整理・活用には依然として多くの課題があり、特に都市をめぐる膨大かつ多様なデータをどう統合し、街づくりに活かしていくのかはチャレンジングなテーマです。
    InstructLabのような仕組みは、この点に対して新しい可能性を提示してくれると感じています。特に、信頼できるデータソースを用いて、誰でも柔軟にLLMに知識を反映できる点は、都市に関わるさまざまな人々の知見や声をモデルに反映しやすくする仕組みとして注目できます。
    例えば、地域ごとの文化や歴史、街づくり制度設計の背景などを体系的に記述し、地域特化型の「ご当地LLM」を全国で展開していくといったアイデアも、都市工学とInstructLabの親和性の高さを示せる一例になると思っています。まちの営みに関心を持つ多様な人々が、自由に知識を持ち寄り、モデル開発に参加できるような仕組みは、今後の都市研究にとっても意義深いと考えています。

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  • watsonxの魅力は何だと思いますか?
    検証作業がしやすいところだと思います。GUILLMの出力が確認できるプロンプトラボがあって、すぐに試せるところが初学者にとってわかりやすいと思います。チュートリアルが充実しているのも良いです。また、無料枠があるので仕事に関係ないことでもいじったりできるのもいいですね。

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  • watsonxユーザーに伝えたいことはなにかありますか?
    コミュニティの場がたくさんあり、各々の知見をそういった場で共有できるので積極的に参加していきましょう!

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インタビューアーから一言

コミュニティイベントで高橋さんの講演を聴いてプレゼンお上手だなあと思っていたら、まさかの当時社会人1年目でびっくり!上長の方の指導のおかげだそうです。

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インタビュー・執筆: Data Platform事業部 テクニカルセールス 高田 颯


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