講師の中山でございます。
タイトルのセミナーの中で、たくさんのご質問をいただきまして、大変ありがとうございました。
大変貴重なご意見を頂けましたので、以下に質問と回答を併せて残しておきます。
- これまでWCAをデリバリされた実例の傾向から、チューニングや(機能があれば)RAG等でカスタマイズしなくても効果が見て取れますでしょうか。それとも、ある程度PoCでの効果見極めや追加のカスタマイズを行わないと、実用に耐える効果を得ることは難しいでしょうか?特にfor Zとfor Javaについて教えてください。
for Zについて、製品を使って効果が得られるかということを検討するためにIBMではパイロットをご案内しております。パイロットでは実際にお客様からサンプルのコードをいただき、お客様の開発環境において価値が発揮できるのかを一緒に検証させていただきます。ご興味がございましたら、IBMまでご連絡ください。
- 今後も IBM ソリューションの中で優先順位を加味して、 Java 以外に Python など別の言語にも拡張していくという理解でよろしいでしょうか。
現在のところ、コード生成系のツールであるwatsonx Code AssistantはAnsible開発、メインフレームのモダナイズ、Javaアプリのモダナイズという、ユースケース特化で提供しております。一方で、今後、さらなるユースケースの展開も計画しておりますので引き続きご注目いただけますと幸いです。また、様々な生成AIを使い分けられる弊社のwatsonx.aiというプラットフォームを活用いただけますと、その他の言語に対するコード生成にも対応することも可能です。
- ライブデモでEXPLAINは英語でしたが日本語で説明を出すことはできるのでしょうか?解説機能は英語ですか?
現在、解説機能は英語のみでのご提供になります。今後のアップデートにご注目ください。
- いわゆるスパゲティコードになってしまっているプロジェクトでは問題は発生しないでしょうか?
スパゲティコード化しているプログラムについて、生成AIを用いてコードを一部Java変換する前に、現行のCOBOLコードを整理した上で変換対象となる箇所を選定する必要があります。
その際、watsonx Code Assistant for Zが提供する機能の一つとして、アプリケーション構造の可視化・影響分析機能をご活用いただけます。
ソースコード間の依存関係や呼び出し関係が、コールグラフと呼ばれる図として描写され、アプリケーション理解およびメインフレーム資産のメンテナンス性向上にお役立ていただけると考えます。
- AIで作成したPGMと人間が作成したPGMでパフォーマンスに差が出ることはあるでしょうか。
一般的には、生成AIによって生成されるコードは可読性・一貫性も高く、効率的なコードが生成されることが知られています。ただ、そのコードの信頼性を担保できるのはまだまだ人間による作業が必要であり、最終的には人間のプログラマーによるレビューと検証が重要です。AIはwatsonx Code Assistantのようなツールとして活用し、人間の創造性や専門知識と組み合わせることで、最適なパフォーマンスを達成できると思われます。
- COBOLに加えて、PL/Iも解析できるようになったんでしたっけ?
PL/Iのリファクタリングや変換機能は来年対応予定です。それに先行して、解説機能は4Qに出てくる見込みです。
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Ryo Nakayama
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