転載者注:以下の内容はWAS Fullプロファイル/WAS Traditionalランタイムについての情報です。
オリジナル文章公開日:2011年11月28日
WASのBase版やExpress版を使っていて、アプリケーションが稼働するサーバー・プロセスとは別のプロセスから管理作業を行いたいと思ったことはありませんか?
デフォルトでは、アプリケーションを稼働する同じサーバー・プロセスに管理用のアプリケーション(管理コンソール)が構成されます。そのため、アプリケーションを稼働させる必要がなくても、サーバー自身の設定の変更や管理を行うためにアプリケーション・サーバーを起動する必要があります。
また、稼動中に管理コンソールが不調になっても、サービス時間内でアプリケーションが稼働中だと、復旧のためにアプリケーション・サーバーを再起動することは困難です。こういった課題を解決できる、管理エージェントを利用する方法を説明します。
1. プロファイルの作成
まず、管理エージェント用のプロファイルを作成します。プロファイル管理ツールを起動して、「新規作成」をクリックし、環境の選択画面で、「管理」を選択します。
後は、通常のアプリケーション・サーバーの場合と同様に、ウィザードの設定を行っていけば、プロファイルが作成されます。
2. 管理エージェントの起動
作成したプロファイルのbinディレクトリ下のstartServerコマンドを使った管理エージェントを起動します。例えば、Windowsでは、以下のようになります。
> startServer.bat adminagent
3. ノードの登録
管理エージェントが起動したら、管理対象のアプリケーション・サーバーが稼働するノードの登録を行います。対象ノードのプロファイルのディレクトリを指定して、上と同じくbinディレクトリ下のregisterNodeコマンドを実行します。
> registerNode.bat C:\WebSphere\AppServer\profiles\AppSrv01
以上の作業で、登録したノード配下のアプリケーション・サーバーは、管理エージェントから管理することができるようになります(元々の管理コンソールは削除されます)。
ブラウザーで、管理エージェントのコンソール(http://<ホスト名>:<ポート>/ibm/console/)にアクセスすると、まず、ノード選択画面が表示されます。
ここで、対象ノードを指定すると、管理コンソールへのログイン画面が表示されます。
後の操作は通常の管理コンソールとほぼ同様ですが、管理エージェントならではの機能として、アプリケーション・サーバーの新規作成や削除、開始・停止といった作業が管理コンソール上から行うことができます。(下図)
(この画面は、メニューの「サーバー」で「WebSphere Application Server」を選択すると表示することができます。)
この様に、管理エージェントを使用すれば、サーバーの追加・削除・起動・停止を含む、複数アプリケーション・サーバーの管理を集中しておこなうことができます。
管理エージェントについての詳細は、InfoCenterをご覧ください。
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