IBM TechXchange Japan WebSphere User Group (日本WebSphereユーザーグループ)

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【講演レポート】 エンタープライズJavaのモダナイズもAIにおまかせ -2024年11月27日開催 IBM TechXchange Japan

By Miyuka Nishio posted Tue December 24, 2024 02:24 AM

  

この記事では、2024年11月27日 (水)にホテル雅叙園東京で開催された技術者イベント、IBM TechXchange Japanにおいて実施した「エンタープライズJavaのモダナイズもAIにおまかせ」セッションの内容をご紹介します。

 

 

セッション概要

「現在もJavaは多くのお客様の業務システムの実装に利用されています。IBMの次世代ランタイムを活用したモダナイズにより、開発・運用コストを削減しながら、ビジネスの変化に迅速に対応できるクラウドネイティブなシステムへの移行が可能です。本セッションでは、コード生成などのAI技術を活用して、従来型のエンタープライズJava環境をいかに効率的にモダナイズできるかを、デモを通じてご紹介します。」(イベントページより)

 

 

IT環境の課題とモダナイズの必要性

移り変わりが激しく予測不可能な現代では、人材不足やセキュリティリスクなど多くの課題に企業は直面しています。これらの課題を放置すると、2025年問題などで提唱されているように多額の経済的損失が発生する可能性があるため、IT環境のモダナイズが必要不可欠です。特にエンタープライズJava環境のモダナイズにおいては、既存の運用方法に大きく改善の余地があります。

 

 

従来型の運用方法の問題点

現在多くの企業では、システムに何か変更があった際に導入した環境を直接修正し、その変更内容をExcelやWordなどに都度追記するような形で運用管理されている場合があります。この方法ではシステムと書類を手動で二重管理する必要があり、修正漏れや設定ミスが発生しやすい状況です。また属人化された運用手法によってシステムがブラックボックス化してしまったり、変更履歴の参照性が悪いなどという問題も抱えています。

 

 

解決策:Platform as Code

業界の最新型のランタイムやSpring Bootなどのフレームワークでは、構成情報もコードとして記述することでサーバーを自動的に構築できるようになっています。よってコードとシステムは機械的に一致していることが保証されます。またVCS(バージョン管理システム)でコード変更の履歴管理も容易にできるため、運用品質や開発効率が向上します。

 

 

WebSphere Libertyによるモダナイズ

IBMの最新型のランタイム、WebSphere LibertyでもPlatform as Codeの運用が可能です。またLibertyはクラウドネイティブに必要とされる特性を取り入れたランタイムで、既存のJava EEアプリケーションをそのまま活用してクラウド環境に移行できる唯一のランタイムです。Java EEからMicroProfileの仕様で書き換える必要がなく、移行コストを大幅に削減できます。

Libertyによるモダナイズのプロセスは上記の4つのステップに分けられ、従来型ランタイムから最新型のLibertyへの移行がファーストステップとなります。

 

 

ランタイムの移行に役立つツール

IBMではランタイムの移行にあたって、環境の調査やコード修正点の洗い出しを自動化してくれる Transformation AdvisorMigration Toolkit といったツールを提供しています。これらを利用することで手作業で1からファイルを確認する必要がなく、どこをどのように修正すればいいのかをある程度理解して移行計画を進めることができます。

さらに2024年10月にリリースされたIBM watsonx Code Assistantでは、AI技術を活用してコード変換やテストまでも自動化し、移行プロセスをさらに迅速に実行することができるようになっています。

 

 

セッションのまとめ

運用の自動化やクラウドやコンテナ環境への移行をご検討されている方はぜひWebSphere Libertyの活用をご検討ください。

OSS版の Open Liberty で製品版と同等の機能をお試しいただけます。またハンズオンガイドとして「Visual Studio CodeとLiberty ToolsではじめるOpen Liberty開発 最初の一歩」もぜひご参照ください。

 

 

このセッションの投影資料は以下からご確認いただけます。

https://community.ibm.com/community/user/wasdevops/viewdocument/20241127ibm-techxchange-japan-2024?CommunityKey=d6c93aa2-6e10-48da-96dc-3831da8ee185&tab=librarydocuments

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