倉島 菜つ美
IBMフェロー
日本IBM株式会社 ビジネス・トランスフォーメーション・サービス CTO
日本IBM-Kyndryl女性技術者コミュニティーCOSMOSリーダー
こんにちは。日本IBM-Kyndryl女性技術者コミュニティーCOSMOSリーダーの倉島菜つ美です。
私はこれまで、金融、流通、航空 業界など様々な業界の大規模プロジェクトにおいて、アーキテクトとして活動、2016年にDistinguished Engineer(技術理事)に任命されました。現在はIBMコンサルティング事業本部、インタラクティブ・エクスペリエンス事業部のCTOとして技術者チームを統括しています。
さて、このたびCOSMOSコアメンバーが中心となり IBM Community Japan のサイトにCOSMOSの活動に関わる様々な記事を連載することにいたしました。その第一回として、COSMOS設立の背景や活動をご紹介します。
COSMOSは2005年9月にテクノロジーとイノベーションの世界で活躍する、日本IBMの女性技術者を支援する全社横断的なコミュニティーとして発足しました。女性専用車両が本格導入された2005年当時、日本では女性活躍推進を謳っている企業は少数派でした。オールドボーイズネットワークで物事が決まるのが当たり前だった時代です [1]。そんな中、日本IBMは1990年代より取り組んできた女性社員活躍のための支援を本格化させ、COSMOSを母体として、女性技術者にフォーカスした意識改革、キャリア育成に取り組み始めました。
発足時、2009年までに女性技術者のテクニカル・リーダーおよびその候補となるテクニカル・リソースの比率を、男性技術者の比率と同等レベルに引き上げることを目標にしました。当時としてはかなり思い切った計画だったと思います。初期のCOSMOSの活動では、社内における女性技術者育成の実態を把握すると共に阻害要因を分析し、その対策を精力的に実施しました。
多様なロールモデルを紹介したり、女性技術者のモチベーションの向上を図るべく、ラウンドテーブル、キャリア・デザインセミナー、テクニカル・カンファレンスなど のイベントを開催し、キャリアパスについて考える機会を提供しました。これらのイベントには毎回数百人規模の女性技術者が参加、女性技術者同士のネットワーク形成にも大きく貢献しました。私も、当時COSMOSのコアメンバーとして活動していましたが、この活動を通じて仕事の枠を超え心置きなく何でも話せる仲間に出会いました。今でも、気兼ねなく悩みを打ち明けたり夢を語り合ったりできる貴重な仲間です。
これまでIBMでは、管理職や社員に占める女性の割合の増加や、事業所内の保育園開設や育児休職制度の充実など、ワーキングマザーが働きやすい仕組みづくりを実現してきました。そして昨年「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2022」企業総合部門 従業員規模別 1001名以上の部にて、日本IBMが第一位を受賞致しました [2] [3]。
COSMOSの2023年の活動は、社内外においてさらに女性技術者が活躍しやすい会社や社会づくりを目指しています。この取り組みを加速させ、さらに女性技術者が輝ける会社/社会を実現させていきたいと思います。
COSMOSはダイバーシティーの重要性を鑑み、Kyndrylの分社後も日本IBMとKyndryl Japanの両社から選抜されたコアメンバーが協力して、「女性技術者のネットワーク醸成」「IBM/Kyndrylにおける技術キャリア促進」「アウトリーチ&ビジビリティー向上」の3つのテーマを軸に活動しています。
少し前の日本 IBM社内意識調査では、「技術・研究職女性は他職種と比べて管理職敬遠意識が強い傾向にあるが、一旦管理職になると皆やりがいを感じ、リーダーシップ発揮意欲の男女差も消える。」という結果が出ました。COSMOS 活動が、こういった意識改善を促し、キャリアップのモチベーション向上に少しでもよい影響を与えることができればと願っています。