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SAP ABAP ローカルトランザクション分析

By Yuta Oshima posted Fri September 06, 2024 01:17 AM

  

SAP ABAPセンサーは、SAPシステムにパッケージやモジュールをインポートする必要なく、SAPシステムを監視するように設計されています。Instana は、 SAP ABAP システムのローカルおよびリモートの監視をサポートしています。詳細については、「SAP システムの監視」を参照してください。

TCode Analytics は、既存の構成に追加の手順を必要としない、SAP 可観測性サービスへの新たな追加機能です。

Instana の Tcode Analytics 機能を使用して、SAP システム トランザクション (Tcode) を監視できます。Instana のアプリケーション セクションのサービス タブでは、システムで実行されるすべての Tcode がシステム名を持つ 1 つのサービスにグループ化されます。各 Tcode はサービス内のエンドポイントであり、サービス ダッシュボードでその実行メトリック (スループットとレイテンシ)を表示できます。Instana の無制限分析を使用して、ダッシュボードでデータをフィルター処理し、さらに分析することができます。これらの分析ダッシュボードでは、RFC 呼び出しと http 呼び出しの両方のメトリックを表示できます。Instana では、HTTP 要求は HTTP タスク タイプとして分類され、RFC 呼び出しは RPC タスク タイプとして分類されます。 

例:

IL4 SAP システムは、SAP ABAP センサーを使用して監視されます。実行されるすべての Tcode は、次の図に示すように IL4 サービスにグループ化されます。IL4 をクリックすると、呼び出し、待ち時間、詳細な実行時間など、Tcode のさまざまなメトリックが表示されます。

図1.

サービス ダッシュボードには、IL4 SAP システムに関連付けられているすべての TCode、呼び出しの概要、およびすべての TCode の待機時間が表示されます。エンドポイント タブから、またはトップ エンドポイント ウィジェットで特定の TCode をクリックして、特定の TCode のメトリックを視覚化できます。Instana には、TCode 実行に関連する問題についてユーザーに警告する組み込みイベントがあります。問題ボタンをクリックすると、TCode 実行に関連する問題を表示できます。

図2

「呼び出しの分析」ボタンをクリックすると、無制限分析セクションに移動できます。分析セクションでは、フィルターを使用して、特定のユーザーが実行した TCode をドリルダウンしたり、特定のユーザーが実行したレポートを選択したりすることもできます。

分析の例をいくつか挙げます。

- 特定の Tcode を実行したすべてのユーザーをグループ化します。

- 特定のユーザーによって実行されたすべてのTcodeをグループ化する

- 特定の SAP システムで実行されたすべての Tcode を表示します。 

図3

特定の TCode をクリックすると、次の図に示すように、詳細なメトリックとその実行時間の内訳を表示できます。TCode は、SAP システムに対応するサービスの宛先エンドポイントとして視覚化されます。この例は RFC 実行であるため、カテゴリ RPC が割り当てられています。右側のパネルには、ロールイン、ロールアウト、データベース時間、およびワークプロセス (コード実行) 時間の内訳がに表示されます。  応答時間を内訳を見ることで、ユーザーは実行の各段階で費やされた時間を把握し、実際に時間がかかった場所を正確に特定できるようになります。

図4

イベントとアラート

Tcode のスループットとレイテンシのデータは、Instana Smart Alert 機能で使用できます。これにより、異常な状態を検出し、構成されたチャネルを通じてアラートを発報して、即時の対応や自動修復が可能になります。これらのスマート アラートでは、新しいデータに基づいて継続的に進化し調整される適応しきい値も設定できます。 

次の図は、3000 ミリ秒に設定された静的しきい値を超えた Tcode 実行の遅さに関してスマート アラートからトリガーされた電子メール アラートを示しています。 

図5

メール内の ViewEvent ボタンをクリックすると Instana UI が起動し、アラートに関する詳細を確認して分析することができます。  次の図に示すように、しきい値を超えた時間と現在の傾向が表示されます。 

図6

[Analyze calls] ボタンをクリックすると、問題のあるコールの分析ページに移動し、遅延の原因を特定するための内訳の詳細と、ローカル エージェント監視モードでの関連するインフラストラクチャ コンテキストが表示されます。

結論

このブログでは、無制限分析 機能を使用して、SAP システム内のローカル ABAP トランザクションを Instana で監視および視覚化する方法を説明します。Instanaが SAP TCode 実行に関するより深い洞察を提供する方法のさまざまなユースケースを紹介する一連のブログが近日中に公開される予定です。

参照

https://www.ibm.com/docs/en/instana-observability/current?topic=technologies-monitoring-sap-abap-sensor-beta

本記事はこちらの記事を参考に日本語化したものです。

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