watsonx OrchestrateのAPIにアクセスする際は、APIリファレンスマニュアルページの違いとSaaS版ページのURL記載誤りに注意が必要です。
1. ローカルとSaaSのAPIマニュアルの違い
watsonx OrchestrateのAPIは、ローカル環境で利用できるDeveloper Editionと、有償のSaaS版で、それぞれ別のマニュアルページとAPIエンドポイントの構造を持ちます。
マニュアルページの違い
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Developer Edition(ローカルアクセス): https://developer.watson-orchestrate.ibm.com/getting_started/wxOde_overview
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SaaS版(IBM Cloud版、オンプレミス版、AWS版) : https://developer.ibm.com/apis/catalog/watsonorchestrate--custom-assistants/Introduction
Developer Editionに記載されているAPIがすべてSaaS版で利用できるとは限らない点に注意が必要です。
*ただし、マニュアルに記載がない機能でもDeveloper Editionで動作するものは、SaaS版でも実行可能である可能性があります。
アクセスポイントURLの違い
マニュアルの所在だけでなく、URLの構造も異なります。
/api/v1
と/v1
といった違いがあるため、単にローカルをSaaS版のエンドポイントに置き換えるだけでは、アクセスは成功しません。
2. SaaS版マニュアルの記載誤り
SaaS版のマニュアルページには、APIエンドポイントの記載に誤りがあります。Request URLの記述は/v1/
となっていますが、正しくは/v1/orchestrate/
です。
例: Get Orchestrate settings
誤ったURLは 404 Not Found エラーの原因になります。
3. 不具合の発見経緯と今後の対応予定
このマニュアルの記載誤りは、私がAPIを試した際にエラーに直面し、IBMサポートに問い合わせたことで不具合として発覚しました。
現在、この不具合はIBMにより既知の問題(Known Issues)として認識されており、ドキュメントの修正が計画されています。(記事投稿日現在)
4. まとめ
watsonx OrchestrateのAPI接続では、以下への考慮が必要です。