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watsonx Orchestrate のAPIアクセスはURLに注意が必要です

By Kenji Matsuo posted 3 days ago

  

watsonx OrchestrateのAPIにアクセスする際は、APIリファレンスマニュアルページの違いSaaS版ページのURL記載誤りに注意が必要です。

1. ローカルとSaaSのAPIマニュアルの違い

watsonx OrchestrateのAPIは、ローカル環境で利用できるDeveloper Editionと、有償のSaaS版で、それぞれ別のマニュアルページとAPIエンドポイントの構造を持ちます。

マニュアルページの違い

  • Developer Edition(ローカルアクセス): https://developer.watson-orchestrate.ibm.com/getting_started/wxOde_overview

  • SaaS版(IBM Cloud版、オンプレミス版、AWS版) : https://developer.ibm.com/apis/catalog/watsonorchestrate--custom-assistants/Introduction

Developer Editionに記載されているAPIがすべてSaaS版で利用できるとは限らない点に注意が必要です。
*ただし、マニュアルに記載がない機能でもDeveloper Editionで動作するものは、SaaS版でも実行可能である可能性があります。

アクセスポイントURLの違い

マニュアルの所在だけでなく、URLの構造も異なります。

  • Developer Edition(ローカルアクセス): {api_endpoint}/api/v1/{resource}

  • SaaS版: {api_endpoint}/v1/{resource}《注意:ただしこれは誤り(次章参照)》

/api/v1/v1といった違いがあるため、単にローカルをSaaS版のエンドポイントに置き換えるだけでは、アクセスは成功しません。

2. SaaS版マニュアルの記載誤り

SaaS版のマニュアルページには、APIエンドポイントの記載に誤りがあります。Request URLの記述は/v1/となっていますが、正しくは/v1/orchestrate/です。

例: Get Orchestrate settings

  • 誤:マニュアル記載のRequest URL: {api_endpoint}/v1/default-agent-settings

  • 正:正しいRequest URL: {api_endpoint}/v1/orchestrate/default-agent-settings

誤ったURLは 404 Not Found エラーの原因になります。

3. 不具合の発見経緯と今後の対応予定

このマニュアルの記載誤りは、私がAPIを試した際にエラーに直面し、IBMサポートに問い合わせたことで不具合として発覚しました。

現在、この不具合はIBMにより既知の問題(Known Issues)として認識されており、ドキュメントの修正が計画されています。(記事投稿日現在)

4. まとめ

watsonx OrchestrateのAPI接続では、以下への考慮が必要です。

  • アクセスする方式により参照するAPIリファレンスページが異なる

  • SaaS版(IBM Cloud版など)はアクセスポイントの記載に誤りが含まれるため注意が必要

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