BAW 24.0.1.0の生成AI連携機能
昨年12月にBAW24.0.1.0がリリースされました。いくつかの機能追加がありますが、一番の目玉機能がwatsonx.aiとの連携機能です。生成AIとワークフローを連携させることで、テキストを分類して必要な担当者にタスクをルーティングする、顧客の声を分析して優先度を上げる、ユーザーの入力した文章をチェックする、などといった、生成AIを活用した機能を実現することができます。これまでも、RESTAPIを呼び出すことでwatsonx.aiと連携することは可能でしたが、今回の新機能によりBAW上でプロンプトなどを構成してwatsonx.aiを呼び出すことが可能になりました。この記事ではwatsonx.aiとの連携機能の構成方法、利用方法について説明します。
なお、その他の新機能についてはこちらを参照してください。
watsonx.aiと連携するための構成
BAWをアップデートするだけでは、watsonx.aiとの連携機能は使用することができません。事前にサーバー側に連携のための構成を行う必要があります。なお、事前準備としてwatsonx.aiを構成し、APIキーとプロジェクトIDを取得しておく必要があります。取得手順についてはこちらのドキュメントを参照してください。
J2C認証データの設定
まず、BAWの管理コンソールからJ2C認証データを構成する必要があります。
グローバル・セキュリティー>JAAS - J2C認証データ>新規作成を選択します。
別名については任意の名前で構いません。IBMCloudのユーザーIDとパスワードとして、APIキーを設定してください。

100Custom.xmlの構成
次にBAWの構成ファイルを更新し、watsonx.aiとの接続情報を指定します。
プロジェクトIDとURL、そして先ほど構成したJ2C認証データのエイリアスを指定します。

以上を構成したらサーバーを再起動して準備は完了です。
サービス・フローでの生成AI呼び出しの実装
生成AIはサービス・フロー内から呼び出すことが可能です。サービス・フローを作成し、実装タイプとしてGenerativeAIを選択します。

Open Gen AIのリンクをクリックすることで生成AIの設定画面が表示されます。
画面上部より、使用するモデルを選択し、SystemContextとInputを指定します。
Add Variableボタンをクリックすることで、Input内で、サービス・フローで定義した変数を利用することが可能です。
また、Generateボタンをクリックすることで、その場で生成されたテキストを確認することが可能です。

GenAIタスクの結果は以下の4つのパラメータとして出力されます。必要に応じて、変数にマップし利用します。

以上でサービス・フローの実装は完了です。作成したサービスフローはヒューマン・サービスやワークフローなどから呼び出して利用することが可能です。
まとめ
この記事ではBAWの24.0.1.0から追加されたwatsonx.aiとの連携機能について説明しました。BAWの開発ツール内で生成AIの動作確認をしながらサービスを実装できるため、これまでよりも容易に生成AIを活用することが可能になりました。
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