IBM RPAとwatsonx.aiの連携
IBM RPAからwatsonx.aiを呼び出すことで、生成AIによる様々な処理を実行することが可能です。IBMRPAにはたくさんんのコマンドが用意されていますが、残念ながらwatsonx.aiに特化したコマンドは用意されていません。ですが、HTTP要求コマンドを用いることで比較的簡単に連携することが可能です。この記事ではIBM RPAからwatsonx.aiに連携する際の具体的な方法について説明します。
watsonx.aiのapikeyの取得
watsonx.aiを呼び出す際には、apikeyを用いてtokenを取得し、そのtokenを使って実際のリクエストを送信する必要があります。
apikeyはIAM > IDの管理 > APIキーから作成することが可能です。

プロンプトの調整と呼び出しに必要なパラメータの確認
Prompt Lab上でプロンプトを定義します。右上のコードの表示アイコンをクリックすることで、実際のAPI呼び出しに必要なパラメータを確認します。

トークンの取得
APIの呼び出し時には、Bearer認証が必要なのですが、ここで指定するトークンは、先ほど取得したapikeyではなく、トークン取得用のURLから取得する必要があることに注意してください。こちらに記載されているように具体的には以下のようなリクエストを送信する必要があります。
curl -X POST 'https://iam.cloud.ibm.com/identity/token' -H 'Content-Type: application/x-www-form-urlencoded' -d 'grant_type=urn:ibm:params:oauth:grant-type:apikey&apikey=MY_APIKEY'
そこで、HTTP要求コマンドを以下の様に設定します。

レスポンスはJSOSで返ってくるため、その中のトークン部分を抽出する必要があります。そこで、JSONへのマップコマンドを使用します。

LLM呼び出しのリクエストの送信
次に実際のLLM呼び出しのAPIを発行するわけですが、まず、Authorizationヘッダーを定義する必要があります。
ヘッダーは辞書型の変数のため、以下の様に、ストリング辞書に追加コマンドを用いて、Bearerトークンを指定します。

作成したヘッダーを用いてHTTP要求コマンドでPOSTリクエストを送信します。

呼び出し結果
動作させてみたところ、正しく結果を取得することができました。

まとめ
IBM RPAとwatsonx.aiを連携させることが可能です。これによって、例えばOCR処理したテキストからLLMによって必要な項目を抽出したり、エクセルに入力された項目をLLMによって処理した後に、Webアプリケーションに入力するといった様々な処理を実装することが可能なります。
#RoboticProcessAutomation(RPA)#watsonx.ai