watsonx Orchestrateは高い頻度で更新されています。この記事では、watsonx Orchestrateの6月7日の主なUpdateについてまとめました。
外部ログの使用が可能に
Amazon S3のバケットを作成して登録することで、ログを出力し、エラー情報の詳細を確認することが可能になりました。
Teamスキルでの個人認証の使用が可能に
これまで、Teamスキルとして登録されたスキルは、共有の認証情報を用いてスキルの呼び出しが実行されました。今回のUpdateで管理者はスキルをTeamでの共有の認証情報を用いて呼び出すか、メンバーの認証情報を用いて呼び出すかを選択できるようになりました。
※AI-Assistantから呼び出すスキルについては現時点ではメンバーの認証情報を利用することはできません。
AI-Assistantからのスキル呼び出し時に、発話と履歴をマップ可能に
AI-Assisantからスキルを呼び出す際に、スキル呼び出し時に発話されたフレーズと、これまでの会話の履歴を変数にマップして送信することが可能になりました。x-ibm-skill-inputsプロパティに以下のプロパティを設定することで自動的に値がセットされるようになりました。これによって、発話の内容や履歴を用いた処理を実装することが可能になりました。
utteranceについては、スキル呼び出し時のフレーズが、historyについては、Assistant呼び出し時のsession_historyに該当する値がセットされるようになりました。
入力した項目により動的に入力項目は出力項目を表示可能に
入力した項目によって動的に項目を表示することが可能になりました。例えば、入力タイプとして”Email"を選択した場合に、Emailを入力するフォームを表示することが可能になります。
例えば、inputTypeという列挙型の変数で"Email"という選択肢を選んだ場合にのみ、mailAddressという入力フィールドを表示させたい場合には以下の様に記述します。
"requestBody": {
"content": {
"application/json": {
"schema": {
"type": "object",
"properties": {
"inputType": {
"type": "string",
"enum": [
"Email",
"Address"
]
},
"mailAddress": {
"type": "string",
"x-ibm-ui-extension": {
"expressions": [
{
"type": "display",
"connector": "AND",
"rules": [
{
"referencePropertyName": "inputType",
"operator": "equals",
"valuesToCompare": [
"Email"
]
}
]
}
]
}
},
"name": {
"type": "string"
}
},
"x-ibm-parameter-wrapper": true
}
}
}
},
実際に動作させると、以下の様にEmailを選択させた場合にのみ、mailAddressというフィールドがひょじされます。
入力フィールドの値を収集するためのslot logic flowを実装可能に
AI-Assistantからスキルを起動する際に、スキルを呼び出すために必要な項目をどのように集めるかをフローとして実装可能になりました。
例えば、呼び出すために社員の名前やメールアドレスが必要なスキルがある場合に、ユーザーに社員番号を入力させ、slot logic flow内で、社員情報を取得するスキルを呼び出して取得した結果を用いてスキルを起動することが可能です。
slot logic flowの作成は、スキルのエンハンス画面のInputタブから行うことが可能です。
slog logic flowの実体はワークフローのサブセットです。
以下のようなエディタを用いて、フローを実装します。
フローの出力変数がスキルの入力変数になるため、それらの入力変数を取得するロジックを記述していくことになります。その際に、chat responseアクティビティーを用いることで、チャット内でユーザーに必要な入力を求めることが可能です。
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