開発時、利用時にエラーが表示されたりうまく動作しない場合、皆さんならどのような対応をするでしょうか?
この記事ではBAWで問題が発生したさいに意識すべきことについて整理したいと思います。エラーが発生した際に、何もできずに人に聞くことしかできないという人はまずはここから始めてみることをお勧めします。
表示されている情報だけでは不十分
まれにあるのですが、「こんなエラーが発生しました。原因が分かりますでしょうか?」と、以下の様なファイルが添付されてくるケースがあります。
(画面キャプチャをエクセルに貼り付け、しかもなぜか、パスワード付きのZIPファイルとして送られてきます、、、)
この情報だけで問題を解決することができるでしょうか?
エラーコードやエラーメッセージなどが表示されているのであれば、それを検索することで解決策が見つかることもあるかもしれませんが、多くのアプリケーションは詳細なエラーメッセージをユーザーに表示しないことが多いので、表示されている情報だけでは不十分なことが多いです。
ただし、画面のキャプチャに意味が無いという話ではなく、サポートなどに問い合わせする場合には、実際に起きている問題を的確に伝えるという観点で画面のキャプチャを行う事自体は有用であるケースが多いです。
BAWのログが出力される場所
そこで、必要になってくるのが、各種ログを確認することです。BAWでログが出力される場所はいくつかあるので、ログの出力場所を整理しておきましょう。
サーバーのログ
サーバー側のログは基本的に以下のディレクトリに出力されます。まずはサーバーのログを確認し、エラーが出ていないかを確認しましょう。
- <installationDirectory>/profiles/<profile_name>/logs/server_name
- <installationDirectory>/profiles/<profile_name>/logs/ffdc
最近ではクラウド環境を用いるケースも増えてきたため、直接ファイル・システムにアクセスできないケースもあるでしょう、SaaS版のBAWでは以下の様なインターフェースが提供され、ブラウザ経由でログをダウンロードすることが可能です。
また、BAWの管理コンソールにアクセスできるのであれば、そこからログを表示することも可能です。
具体的な確認方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
ブラウザ側のログ
BAWでは多くのコンポーネントがブラウザ上で動作します。そこで、ブラウザの開発者ツールのコンソールやAJAXリクエストの戻りなどを確認することも有効です。Windows版のchromeでは、Ctrl+Shift+iで起動することができます。非常に良く使う機能ですのでショートカットを覚えておきましょう。
調査、問い合わせのポイント
ログにエラーメッセージなどを見つけた場合、それを手掛かりに調査を行います。基本的には検索エンジンなどを用いてインターネット上の情報を検索していくことになります。メッセージIDやエラーコードなどが表示されている場合には、それらを用いて検索することが言語に依存せず情報を得られるので確実です。エラーコードなどが無い場合には、ログを英語で出るようにしてから問題を再現させて、エラーメッセージで検索したり、状況を英訳してから検索する、あるいは最近では、ChatGPTなどを活用するなどの方法も有用です。
自分では解決することができない場合には、このCommunityのフォーラムで質問をしたり、Caseをオープンすることになりますが、他者に助けを求める際には、適切な情報を伝えることが大事です。
その際には、以下の様な情報を含め、問題を正しく伝えることが必要です。
- 問題が発生している製品のバージョンなど
- 画面キャプチャなどを用いて、事象を正確に伝える
- 問題発生の手順を正確に伝える
- ログなどを取得して共有する
問題判別の際に必要な情報については以下にまとまっていますので、ご確認ください。
https://www.ibm.com/support/pages/collect-troubleshooting-data-ibm%C2%AE-business-automation-workflow-formerly-business-process-manager
まとめ
いかがでしたでしょうか?
BAWに限った話ではないのですが、何か問題が発生した場合には必ずログを確認する習慣をつけてください。初めのうちは、ログを見ても何がなんだか分からないことも多いと思いますが、ログの確認、調査というプロセスを繰り返すことにより、徐々に問題判別のスキルは向上していきますし、製品に対する理解も深まります。また、自ら問題を解決する経験を積むことにより、製品サポートにCaseをオープンしたりフォーラムで質問をする際にも必要な情報を効率よく整理して伝えられるようになるという副次的な効果もあります。
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