IBM Process Mining 1.14.2のケース属性のフィルター新機能
IBM Process Mining 1.14.2が2023年10月6日に出荷開始となりました。
この1.14.2のリリースで新たに加わった、フィルターに関する新機能についてご紹介します。
例えば、Paid_Amountというデータ項目があり、支払った金額をデータとして保持しています。
支払った金額が100,000以上のケースで絞り込みたいという要件があったとします。
IBM Process Mining 1.14.1までは、ケース属性のフィルターを選択できるのですが、特定の金額のみが選択できるようになっています。
これでは、100,000以上の金額で絞り込むことができません。
このような場合は、拡張フィルター機能を使って、スクリプトを記述することで対応するしか方法がありません。
具体的には、下記のようなフィルターを記述することで100,000以上の金額で絞り込むことになります。
var filter = {
keepTrace: function(trace) {
for(var k = 0 ; k < trace.size(); k++) {
var event = trace.get(k);
var amount = event.getDoubleCustomAttributeValue('Paid_Amount');
if (amount > 100000)
return true;
}
return false;
}
};
フィルターの追加設定画面から、上記のコードを拡張フィルターに設定します。
画面右側にある、フィルターの追加ボタンをクリックします。
下記のように、デフォルトのコードが埋め込まれた画面が出ますので、こちらを修正して完成させます。
完成させたイメージがこちらになります。
拡張フィルターの詳細は、下記マニュアルで確認できます。
拡張フィルター
フィルターを追加した結果が下記のように絞り込まれていることがわかります。ケースの数が、536件に絞り込まれています。
では、1.14.2で追加されたフィルター機能についてみていきます。
マニュアルでは、下記で確認できます。
フィルターのケース属性
数値や整数については、範囲を指定してフィルターをかけることができるようになっています。
設定する画面は、下記のようになっています。
まとめ
IBM Process Mining 1.14.2で追加された、ケース値のフィルター機能では、範囲を指定する機能が追加されたため、これまで、拡張フィルターでコードを記述していたものが、ノーコードで定義できるようになりました。
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