IBM Cloud Pak for AIOpsではNetcool / OMNIbusで収集したイベントを、Netcool Connectorを介してAIOpsに連携することができます。
本記事ではイベント連携に必要なNetcool Connectorの設定方法について解説します。
なおAIOpsのバージョンによって名称が異なるケースがあります。本記事ではCloud Pak for AIOps v4.5に準拠して記載しています。
設定方法
メニュー > 定義 > 統合をクリックし、AIOpsと様々なツールとの接続を管理する画面に遷移します。

次に右上の「統合を追加」をクリックし、新しいツールとの接続を作成します。
一度作成されたツールとの接続については、画面中央の各ツールのリンクをクリックすることで設定を確認・変更、データ取得の停止や再開などが可能です。

AIOpsは様々なツールとの接続に対応しているため、接続用のコネクターやプローブも多種多様です。Netcool / OMNIbusとの接続で使うのはIBM Netcool Operations Insight ObjectServer(以下Netcool Connectorと表記)というコネクターになります。
ここで赤枠のIBM Netcool Operations Insight ObjectServerをクリックすることでコネクターの設定画面に遷移します。

Netcool Connectorの設定そのものは下記の3ステップで完了します。設定には以下の情報が必要になります。
- ObjectServer 資格情報
- プライマリー ObjectServer およびバックアップ ObjectServer のホスト名とポート
- (オプション)ObjectServer のカラムのカスタムマッピング
ObjectServerの構成
一つ目の項目ではObjectServerへのトリガーの追加を行います。
追加が必要なトリガーのSQLの内容、導入方法とコマンド等について説明がされており、これらの作業はObjectServer側で実施する必要があります。
コマンドの実行が終わったら「次へ」をクリックし、統合の構成に移ります。


統合の追加
統合の追加では、具体的に接続先のObjectServerの認証情報等を入力していきます。
入力が必要な項目は
- 統合の名前
- 統合の説明(Discriptionに相当します)
- ObjectServerペアの管理者名とパスワード
- プライマリーObjectServerのホスト名とポート
- バックアップObjectServerのホスト名とポート
になります。
入力したObjectServerに接続できるかどうかについて事前にテストすることも可能です。
必要な項目を入力したら「次へ」をクリックします。



イベント・データの収集
イベント・データの収集では、Netcool / OMNIbusから収集するイベントのカラムなどを設定できます。
Json形式の設定部分を変更することで、カスタムカラム等の情報も取得できるようになります。
カスタムカラムの設定、イベントスキーマーの設定などについてはまた別のBlog記事で紹介したいと思います。
設定を終えたら「完了」をクリックすることでNetcool Connectorの設定は完了となります。

まとめ
以上がNetcool Connectorの設定になります。このようにNetcool Connectorを用いることで比較的容易な設定で既存のNetcool / OMNIbusからイベント情報をAIOpsに連携することができます。
本記事はこちらの記事・動画を参考に日本語化したものです。