2024年8月23日IBM虎ノ門本社で日本IBMのパートナー企業である日本情報通信(NI+C)様の新入社員とIBMの若手社員の交流を目的としたイベントが開催されました。そのイベントにスピーカーとして参加しましたのでレポートをお届けします。
当日、NI+C様からは約50名の新入社員の方々と、IBMからは15名ほどの技術者が参加していました。私にとって入社して初めてのイベント、初めてのスピーカー、さらにイベント参加者が私と同じ今年入社の新入社員ということで準備してきた内容を伝えることができるか不安でしたが、一方で違う会社の同世代の方々と関わる貴重な機会に参加できることにワクワクしていました。
アジェンダは以下の通りです。
・オープニング
・IBMテクノロジー戦略
・IBMテクノロジー最新情報
・IBMテクノロジーの活用ディスカッション
・クロージング、懇親会
オープニングではNI+C様の代表取締役の須崎様、IBMの通信事業統括の今野さんからお話がありました。
NI+C須崎様は元IBMer(*IBMで働く方のことを社内ではIBMerと呼びます)で、昔IBMで扱っていた製品のお話をされていたのが印象的でした。また、NI+C様はNTTグループという位置付けではありますが、35%はIBMが出資をしていることから、IBMのDNAも感じてほしいと思い交流の場を設けたというイベントの背景のお話もされており、そのような思いのこもったイベントに参加していると思うと、その後の役割に一層気合が入りました。
IBM今野さんはIBMの歴史や、これまでの事業について話していました。頷きながら話を聞いている方、メモを取る方など多くの方が前のめりで話を聞くのを見て、IBMに興味を持っていることがとても嬉しかったです。
「IBMテクノロジー戦略」ではテクニカルリーダシップのIBM大久保さんから、IBMが注力しているオファリングについてお話がありました。こちらもまた、多くの方が熱心に聞いている姿を見ることができました。
私は、「IBMテクノロジー最新情報」のブロックで、IBMが扱うソフトウェアの中のAutomationブランドを代表して、IBM Instana Observabilityという製品の説明を行いました。
InstanaはAutomationの中でも運用管理の製品群が揃うIT Automationと呼ばれる部門の中に含まれている製品で、アプリケーション監視を行います。今回の説明では基本的な機能の紹介と、前提知識となる運用管理・可観測性とは何かの話をしました。
出番の前まではかなり緊張していましたが、話し始めるとNI+Cの皆様がメモを取りながら話を聞いている様子が見え、話を伝える方に集中できたので落ち着いて話すことができました。
他の部門からはData and AI、Sustainability Software、Security、Mainframe、Power、Storage、Cloud Platformについてそれぞれ説明があり、自分が扱っていない製品の説明は普段聞く機会がないので非常に勉強になりました。特に、ハードウェアのIBM ZとIBM Powerは両方サーバーですがその違いについて、Zはより大規模なシステムで利用されるサーバーであると学びました。4月にも同じように各ブランドの説明を聞いているはずですが、当時は何も分からない状態だったので今回改めて聞くことが出来て良い復習の機会となりました。
IBMテクノロジーの活用ディスカッションではいくつかのチームに分かれ、「座学で紹介した内容・製品を元に、どのような場所で活用されているのか、メリットがあるのかを考える」というテーマで話し合いを行いました。話し合いはNI+C様の新入社員のみで行ない、IBM社員はそのサポート、私はファシリテーターとして進行を務めました。
ディスカッション全体の流れは以下の通りです。
- 製品の特徴・強みを付箋に書き出す
- 書き出した内容を元に話し合う
- 活用シーンを付箋に書き出す
- 話し合い・発表準備
製品の特徴・強みを書く時間では、皆さんが私の説明した内容をしっかり覚えて理解していたのでスムーズに進めることが出来ましたが、後半の活用シーンとメリットは、製品の特徴のみでは想像しづらい点があったのか少し苦戦していました。補足の説明を加えると、すぐに理解して質問もアイデアもたくさん出て、製品を導入する企業のメリットと、業務として運用管理を行なう人のメリットの二つの方向から考えることが出来ていて、活発なディスカッションでした。
20分という短い時間でしたが、初めて説明を聞いた製品なのにここまで理解をしてディスカッションを完成させたことに驚きましたし、同じ新入社員として負けていられないなと自分の製品勉強へのモチベーションが上がるきっかけになりました。
ディスカッション終了後はチームで話し合った内容を全員の前で発表し、その後の質疑応答では製品のデメリットはなんですか?や、インシデントを管理するとありますがインシデントとは具体的に何のことですか?などの鋭い質問が飛び交っていました。 どの方も飛んで来た質問に物怖じせずはっきりと答えていて率直にすごい、と思いましたし、発表された全チームとも分かりやすい内容で、どのチームもディスカッションが上手くいったのかな、などと考えながら聞いていました。
その後クロージング、そして懇親会がありました。
懇親会ではNI+C様の社員とIBMの社員が話している様子が多く見られ、非常に良い交流の場となっていました。私自身も何名かの方とお話しさせていただき、新人研修のことなど聞くことができました。
イベントを終えて振り返ると、発表時の質疑応答の質問をお客様に聞かれたとしたら、自分は答えるのは難しかったと思います。答えられるようにするには、事前に質問を予測して準備しておく必要があり、その準備のためには説明する相手がなにを気にかけているかという視点が重要だと考えました。今後色々なことを勉強して知識をつけていく中で、参加されていたNI+C様の新入社員の方が持つような疑問点を常に持っていたいと思いました。1年目の今感じた疑問を忘れないように、また様々な角度の視点から疑問を持つことを大切にしていきたいです。