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#091【z/OS V2R5変更点】 RMF/ADG有償フィーチャーに関する考慮事項

  

z/OS V2R5では、従来のRMF機能(Gatherer + Reporter)が、「Gatherer」(z/OS)と「Reporter」(RMF)に分割されました。
※参考:#064【z/OS V2R5変更点】 「z/OS Data Gatherer」の新登場(「RMF」から独立した「z/OSベース・エレメント」)
■「RMF Data Gatherer」(RMF)から「z/OS Data Gatherer」(z/OSベース)への変更 ・・・ 「コンポーネント番号は踏襲」、「FMID」は変更

■z/OS V2R5における「Gatherer」(z/OS)、「Reporter」(RMF)関連のライセンス形態

 
【z/OS ServerPac発注時の注意点】
■z/OS ServerPacを発注する際、z/OS V2R5では、次のような2種類の「有償フィーチャー」(オプション)が選択可能です。

■z/OS V2R5で提供される「Gatherer」、「Reporter」機能の両方を利用したい場合は、z/OS V2R4までと同様、②「RMF」有償フィーチャーを選択します。
※その際、①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャーを同時選択する必要はありません

【PARMLIB(IFAPRDxx)メンバーの指定】

■従来、z/OS ServerPac発注時に選択された「有償フィーチャー」は、そのライセンス状況に応じて、CPAC.PARMLIB(IFAPRD00)メンバー内の「STATE(ENABLED/DISABLED)」パラメータに反映されます。
※CPAC.PARMLIB(IFAPRD00)メンバー設定状況(出荷時点) ・・・ z/OS ServerPac発注時に、②「RMF」有償フィーチャーのみを選択した場合

■②「RMF」有償フィーチャーを発注した場合、①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャーも併せて利用許諾されるため、稼働システムのPARMLIB(IFAPRDxx)メンバーでは、「FEATURENAME('ADV DG')」、「FEATURENAME(RMF)」の両方に対して、「STATE(ENABLED)」指定を行うことが推奨です。(実際の活動化状況に合わせるため)
※参照: z/OS V2R5 Upgrade Workflow

 
【SCRTレポートの考慮事項】
■PARMLIB(IFAPRDxx)メンバーで、②「RMF」有償フィーチャーのみが「STATE(ENABLED)」指定されている場合、SCRTレポートの「F5」セクション(PRODUCT FEATURES)には、「RMF」がリストされ、「Adv Data Gatherer」はリストされません。
※SCRTレポートの「F5」セクション(PRODUCT FEATURES)

■一方、前述の通り、①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャー、②「RMF」有償フィーチャー共に、「STATE(ENABLED)」指定を行うと、SCRTレポートの「F5」セクション(PRODUCT FEATURES)には、SMFタイプ 89.2 レコードの記録状況に応じて、「RMF」、「Adv Data Gatherer」の両方がリストされます。(活動化され使用中を示す場合)

■この場合、未発注の①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャーがリストされる格好になりますが、②「RMF」有償フィーチャーを発注すると、①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャーも併せて使用許諾されるため(前述)、ライセンス上の懸念は生じません。

【有償フィーチャー活動化有無の影響】
■z/OS V2R5では、PARMLIB(IFAPRDxx)メンバーで、②「RMF」有償フィーチャーを活動化(ENABLED)した場合、①「Adv Data Gatherer」有償フィーチャーに対する出荷時の「STATE(DISABLED)」指定をそのまま利用した際でも、「Gatherer」、「Reporter」機能の両方が利用可能です。

■一方、PARMLIB(IFAPRDxx)メンバーで、②「RMF」有償フィーチャーを非活動化(DISABLED)した場合、z/OS V2R3、V2R5では次のような機能差異が発生します。

※②「RMF」有償フィーチャーが非活動化(DISABLED)の場合、z/OS V2R5ではRMFアドレス空間が稼働するものの、次のような機能制約あり

 

以上