IBM TechXchange Japan Storage User Community

Japan Storage User Community(以降 JSUC と略記)とは、IBM System Storage 製品に関して、ユーザー間や日本IBMおよびビジネス・パートナーの専門家と連携し、ストレージについて学び、アドバイスやベストプラクティスを仲間と共有し、製品やコミュニティー・イベントに関する情報を得るためのものです。

どなたでも自由にご参加いただけますが、情報提供については主として日本アイ・ビー・エム(株)およびその関連会社の社員が行います。 ご要望に応じてお客様あるいはビジネス・パートナー様にも情報提供にご参加いただけますので管理者までご連絡ください。(short URL: https://ibm.co/3fV3qzE

JSUCへの登録ガイドはこちらです。

JSUC は、IBM Storage Community 配下に多数作成されている世界各国ユーザー・グループの一つとして運営されています。

注: 当該グループ上でご紹介する情報は、日本アイ・ビー・エム(株)が必ずしも正式なレビューを行ったものではありません。


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シンプロとレクラメーションとSCSI UNMAP【その4 AIX編】

By Keitaro Imai posted Thu May 21, 2020 05:42 AM

  
以下から更に引き続き、AIX編です。
シンプロとレクラメーションとSCSI UNMAP【その3 VMware編】
https://community.ibm.com/community/user/imwuc/blogs/keitaro-imai1/2020/05/21/scsi-unmap3-vmware

AIXですが、以下にまとまっていますので、こちらを読んでください。
Storage Space Unmap Support in AIX
以上!
・・・だと、手抜きすぎなので軽くかいつまんで和訳します。
AIX7.2 TL1以前だと、ファイルの削除はファイルシステムの層、ファイルシステム、LVの削除、縮小などはLVMの層までしか意識されませんでした。そのため、スペースの解放はddなどでディスクに0を書くしか方法がありませんでした。
AIX7.2 TL1以降では以下のオペレーションでディスクの領域解放をやってくれるようになりました。
・LV削除
・LVのミラー削除
・JFS2ファイルシステムの削除
・JFS2ファイルシステムの縮小
ちなみに、AIXの場合は、SCSI UNMAPでなく、WRITE SAMEを使用するそうです。初回の"シンプロとレクラメーションとSCSI UNMAP【その1 概要編】"ではUNMAPサポートと書いていましたが、訂正します。。。
この機能はLVMとデバドラが連携して機能します。デバドラがioctlコマンドで、LVMに対して、このディスクはシンプロ使ってますよ、使ってないですよと教えてあげます。
LVMのrmlv、rmlvcopyもしくはJFS2のrmfs、chfs(shrink)コマンドが実行されると、アロケートされているPPの領域が解放されるということです。
このレクラメーションの進捗具合は、lvmstatコマンドの新しいオプションの"-r"を使用することで判断でき、以下の様な項目が確認できます。
・Reclaim:ONの場合、レクラメーションがサポートされている
・Mb_freeed: 解放されたPPの容量
・Mb_pending: 解放待ちの容量
・Mb_success: 解放されたディスク上の容量
・Mb_failed: 解放に失敗したディスク上の容量
・Mb_reused: 解放なしに再利用されたPPの容量
レクラメーションのオペレーションはPPが削除された後、非同期で行われるため、"Mb_freeed"と"Mb_success"のサイズは先に"Mb_freeed"が大きくなり、それから"Mb_success"の値が増えていくようですね。
レクラメーションは、デフォルトで有効ですが、iooコマンドで"dk_lbp_enabled"の値を1から0に変えることで無効化出来ます。
また、レクラメーションには専用のバッファー領域を確保しますが、この容量が不足しているかどうかは、"/proc/sys/disk/lbp/statistics"ファイルの"Out-of-Memory counter"が0でないような場合は、"dk_lbp_num_bufs"を増やしたほうが良いかもしれません。この値はデフォルト64で、バッファーの数を示します。1バッファー512バイトなので、デフォルト32KBです。1~1024まで変更ができます。
なお、4KBのセクターサイズを提供するディスクには、"dk_lbp_buf_size"でバッファーのサイズを4KBに変更したほうが良いとのことですが、そもそも4KBセクターはあまり使われてないのでは、と思います(サポートしていないアプリケーションもあります)。
レクラメーションのKey Pointとして
・NPIVのディスクであればサポートされる
・DS8000/XIV/EMC Symmetrix/Storwizeがサポートされる
・必ずしも全ての容量が解放されるわけではない(ディスクの仕様やPPのサイズなどにより解放の挙動は異なる)
・パフォーマンスへ影響がないように、レクラメーションの優先度は抑えて行われる可能性がある
・LVMとデバドラはディスクがシンプロであることを動的に確認する。ただし、確認ができない場合はvaryoff/varyonして認識するようにする
・古いバージョンのOSレベルで作成されたVGをバージョンアップしても、レクラメーションは有効にならない。この場合はダミーのLVを作成・削除することで解放することができる。解放している最中にvaryoffやクラッシュなどで中断された場合にも、ダミーのLVを作成・削除してレクラメーションを行う
という感じでしょうか?


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