cosmos

 View Only

技術リーダーの一日: 野波 衆太郎さん

By Makiko Uchida posted 07/17/26 12:08 AM

  
image

はじめに

1997年の入社以来、金融領域を中心に、技術・営業・マネジメントと幅広い役割を担いながらキャリアを築いてこられた IBM DE 野波 衆太郎さんにインタビューを行いました。

新入社員時代の長野オリンピックプロジェクトへの参画を皮切りに、金融システムの現場での経験、Pre-sales やアーキテクトとしての活躍、さらに営業部長、技術理事、執行役員と、さまざまな立場で第一線を歩んでこられた野波さん。2026年7月よりテクノロジー事業本部のフィールド・チーフ・テクニカル・オフィサーとして、新たな役割を担っておられます。

今回のインタビューでは、これまでのキャリアの転機や仕事観、出張の多い毎日の過ごし方、技術のキャッチアップ、そしてプライベートで大切にしている時間まで、幅広くお話を伺いました。

Experience

<経歴>

1997年入社、新入社員研修終了の10月から翌年3月まで長野オリンピックプロジェクトに参画。グローバルIBMのプロジェクトを経験。

その後東京に戻り、当時のあさひ銀行様担当SEとしてお客様先常駐エンジニアを担当。あさひ銀行と大和銀行の統合プロジェクト(りそな銀行設立)などを経験しながら、2002年頃からClient IT ArchitectCITA)としてPre-salesロールに。

2011年からみずほ銀行担当CITA2017年にはみずほ様担当アカウントの戦略事業推進部長として営業マネージャーに。

2018年にまた技術ロールに戻り、同アカウントのCTO、2019年に営業理事(営業部長)に就任。営業部長として活動していた2020年に、技術理事就任。

2021年にみずほ担当を離れてアカウント担当エンジニア(ATL)全体を統括する役割として執行役員就任。2025年からブランドサイドでプラットフォームソリューション推進事業部長を担当。

image

Daily Schedule

image

Q&A

仕事に関して

Q: これまでのキャリアの中で、最も大きな転機になった出来事は何でしたか。

1つの転機になったのは、Client IT ArchitectCITA)としてPre-salesロールになった時です。これまでデリバリーメンバーとして業務していた中で、少し違う方向性のロールについて提案され、悩んだ末に受けました。若い頃に悩みながら判断したという側面もあり、その先のキャリアの礎になる転機だったかなと思います。

そして、お客様担当アーキテクトとしてコツコツ活動を積み上げる中で、お客様と一緒に外に発信していくという仕事にシフトしていった頃が、仕事のスタイルという意味ではもう1つの転機になったと思います。具体的には、アーキテクチャ検討タスクなどでIBMのプロダクトを選択いただいた際の一連の活動を整理し、海外のイベントで講演をしたという活動です。システムを作るだけでなく世に示していくという活動をしていく中で、IBM内のネットワークも広がりました。

もちろん技術理事になるなども転機ですが、自分のやり方をストレッチしてみたという点で、それぞれひとつの転機だったかなと思います。

Q: その転機のとき、悩まれながらも受けたということですが、どのような判断軸で次の役割を選ばれたのでしょうか。

昔のことなので忘れていることもありますが、当時、求められていたからというのが大きかったと思います。自分がその役割に対してレディーな状態かどうかは自分では分からないのですが、周囲から求められている、やれると思っていただいているということが、最終的には自分を後押しして違うロールにもチャレンジすることにつながったと思います。自分を客観的に見えていたかというと違いますが、その先にいろいろなロールチェンジをしていく中で、そのたびに自分では分からない何かを周りは見ているんだなと思っています。だから、そういった機会があれば受けるようにしていますし、そういったチャンスは、準備ができている人に訪れるのだろうなと思っています。そういった意味では、コツコツと日々準備するということももう一つ大事なことだと思っています。

Q:技術・営業・マネジメントと幅広いご経験を通じて、リーダーとして大切にしていることは何ですか。また、リーダーとして若手に期待することはどんなことがありますか?

グイグイ引っ張っていくスタイルではなく、どちらかというと手伝ってくださる皆さんや実行してくれる方々の支えがあって成り立っていると思っています。そういった気持ちや、メンバーの方々への感謝を大切にしています。皆さんの支えでチームが成り立っているということを常に考えています。

メンバーに期待することというか、大事だなと思うことは、目の前のことをしっかりとやること、少しずつ期待値を積み重ねていくことです。若手から中堅の間は特にキャリアについて悩んだりすることが多いと思いますが、自分のキャリアを自分でコントロールってあまりできないんですよね。だからこそ、目の前のことをしっかりと積み上げていくことが大事なのではないかと思っています。

出張・働き方に関して

Q: 国内外の出張先で、特に印象に残っている場所や出来事があれば教えてください。

過去、グローバルの出張をした際に、45万人ほどが来るような大きなイベントでお客様講演を最初に行ったことが、印象に残っています。ラスベガスで開催されたのですが、ラスベガスという街自体も印象的で、英語でお客様と一緒に実行したという経験が非常に印象に残っています。それがきっかけで、その後も何度か講演を行ったり、そういったイベントを楽しめるようになったりしたというのはありますね。

 ※海外イベント講演の写真

image

最近は大阪への出張ばかりですが、国内出張で印象的なことは、九州・四国に出張で初めて行ったことです。本州以外行ったことが無く、去年まで行ったことのなかった九州・四国に行けたときは感動的でした。ちなみに、四国は高松、九州は福岡に行きました。

Q: 出張先での楽しみや、リラックス方法はありますか。

出張先の食事なども楽しみですが、ウォーキングにハマっていて、大体1日平均15千歩ほど歩いています。出張先に行くと、夜に近くのホテルやオフィスの周りをずっと歩いています。ウォーキングを始めたきっかけとしては、朝日を浴びてセロトニンを出す、生活リズムを整えることが大切だと思ったことがきっかけです。

 ※こちらはウォーキングで訪れた大阪のバラ園と淀川の写真です。

image
image

日々の生活に関して

Q: ウォーキングもリフレッシュにつながっていると思うのですが、週末やオフの時間の過ごし方の中で、いちばんリフレッシュになる時間は何ですか。

時間があるときはプールで泳ぐのが好きで、リフレッシュになっています。休日は庭の雑草取りをしていて、黙々と何も考えずにやっています。頭の中を空っぽにするみたいな時間になっています。プールもそうですが、仕事のことを考えない時間としてリフレッシュになっていますね。

Q: 忙しい日々の中で、仕事と個人の時間のバランスを保つために意識していることはありますか。

やっぱり、オフの時間はあったほうが良いんだろうなと思います。一つ一つの時間は長くなくても、平日に40分ぐらいでもなにかオフのスイッチに切り替えて、1回頭を空っぽにするみたいなことが大事だなと。資料作りに悩んでいるときにふとアイデアが湧くのって、お風呂に入っているときやお風呂を洗っている時だったりするんですよね。

AI活用・技術について

Q: 日常業務や日々の生活で、AIをどのように活用されていますか。

壁打ちや資料まとめ、調べ物など、普段の業務におけるドキュメント系の作業に活用しています。また、お客様と交流する際に、例えばBobをどうやって使えるかというデモとして、お客様のウェブサイトをBobを使用して新しくしてみる、というように使用するときもありますね。

Q: AIに限らず、技術トレンドのキャッチアップ方法を教えてください。

1つは、周囲から入ってくる情報ですね。社内の色々な技術者や、チームの中で入ってくる情報が圧倒的に多いです。

また、お客さまとの会話の中でアップデートしていくことも非常に多いです。お客様の視点というのは、目から鱗みたいな視点も多々あります。お客様がそういう視点で見ているんだ、そんなことを気にしているんだという気づきが、次の情報アップデートのためのきっかけになることが非常に多いと思います。お客さまとの会話や提案活動といった中で、リアルタイムにアップデートしていく感覚ですね。

具体的には、先日のThink Bostonにて「Bob推しなのはわかるが競合製品も多くある領域でIBMの特長を押し出すべき、特にCOBOLやメインフレームへの対応に集中・注力するとIBMらしさがでる」とお客さまにおっしゃっていただいたことから、Bob Premium PackageSecure Coderなどの真の価値、差別化をきちんと伝える必要があるという気づきを得るなどしました。

リフレッシュも兼ねていますが、技術のアップデートとしては、各社のフェローや技術理事との交流も楽しんでいます。

 ※ワイン会にて。

image

Q: 自分から意識的に情報を取りに行くというより、日々の業務やお客さまと接する中で、知らないことに出会ったり、もっと深めたいことを掘り下げたりしていく感覚でしょうか。

そうですね。それが一番身になっているなという感覚があります。もちろん、読んだり聞いたりもありますが、リアルな局面で見たことや学んだことは抜けずに血になっているなと思います。

Q: 今年からcosmosのアドバイザーになられていますが、cosmosのメンバーや活動の印象はいかがでしょうか。

CTOフォーラムというフォーラムにて、様々な企業のCTOや技術リーダーの方とディスカッションする機会がありましたが、cosmosの認知度が高まっていることを実感しました。ダイバーシティのテーマだったこともありcosmos の取り組みについて活発な議論がありました。ダイバーシティも進んでいますし、参考にしたいという企業が多かったです。Cosmosパートナーも広がっていることもあり、他社の技術系の社員を持つ役員の方々から見ると、重要な取り組み、あるいは先進的な取り組みに見えているんだなと感じました。それが誇らしく、IBMとして積み上げてきた歴史に支えられているなと思いました。

最後に

インタビューを通して印象的だったのは、野波さんが技術、営業、マネジメントと役割を広げながら、その時々の変化にしなやかに向き合い、ご自身のキャリアを築いてこられたことです。多忙な日々の中でも、ウォーキング、プール、庭いじりなどで自然にリズムを整えている姿もとても印象的でした。

日々コツコツと準備をすること、目の前のことをしっかりと積み上げていくことでキャリアが開かれていくという考え方は、非常に心に残るメッセージでした。

野波さんのお話には、キャリアの広げ方や新しい役割への向き合い方、日々を前向きに積み重ねるためのヒントが多く詰まっていたように感じます。お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

インタビュアー:

image

0 comments
58 views