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#137【z/OS V2R4/V2R5/3.1変更点】 JES2新旧コマンド変換を行う「Exit 5」サンプル・コード(HASX05C)

  

OS/390 V2R41997年)では、一部JES2コマンドの実行形式(構文)が大きく変更され、コマンド形式の新旧移行を支援するツールとして、JES2 Exit 5HASX05C)がSYS1.SHASLINKデータセットに提供されました。

また、それと併せて次のような指定がJES2により行われ、Exit 5が自動的に活動化されました。

LOAD(HASX05C)

EXIT5 ROUTINES=(HASX5CTR)

z/OS V1R2 JES2の変更点】

2001年のz/OS V1R2以降では、JES2 Exit 5HASX05C)がSYS1.SHASLINKデータセットから削除され、SYS1.SHASSAMP(HASX05C)メンバーとしてサンプル・コード(製品サポートの対象外)の扱いに変更されました。

※使用する際は、Exitモジュールの作成(導入)やJES2PARM定義(活動化)を独自に行う必要あり

z/OS V1R7では、JES2ターゲット・ライブラリー名が、SHASLINKPDS)からSHASLNKEPDSE)に変更

z/OS V2R2 JES2の新機能】

z/OS V2R2 JES22015年)では、JES3からJES2への移行容易性を高めるため、JES2PARM INPUTDEF新規ステートメントを通じて、2つのパラメータが提供されました。

JES3JECL=IGNORE|PROCESS

JES2環境で、JES3 JECLステートメントを処理するためのオプション(PROCESS)・・・ JES2PARM JECLDEF,JES3ステートメントにて、各JECLの処理方法を定義(PROCESS/WARN/FAIL/IGNORE

NULLJCL=IGNORE|EOF

JES2環境で、JES3 NULL JCLステートメント(//)挙動との互換性を維持するオプション(EOF

z/OS 3.1の変更点】

JES2 Exit 5を導入・活動化した環境では、z/OS V2R2以降、$DINPUTDEFコマンド、$TINPUTDEFコマンド実行時に次のようなエラーが発生します。

z/OS V2R5の事例) $DINPUTDEFコマンドが$DI(NPUTDEF)コマンドに変換されてしまう

z/OS 3.1では、SYS1.SHASSAMP(HASX05C)メンバー(サンプル・コード)の見直しが行われ、$DINPUTDEF$TINPUTDEFコマンドを変換対象外にするためのコーディング例が追加されました。

※同様な変更は、JES2 APAR OA66697(対象: z/OS V2R4V2R5)でも提供(20249月)

https://www.ibm.com/support/pages/apar/OA66697

【考慮事項】

z/OS V1R2 JES2以降、HASX05Cメンバーがサンプル・コードの扱いで、製品サポートの対象外である点は従来と変わりありません。

以上