従来、SDSF DA、ST、Hパネルなどジョブ関連パネルでの「C」(CANCEL)、「P」(PURGE)操作を行う際、アサインされたグループの「CONFIRM」オプション指定に応じて、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)の表示有無を制御することが可能です。
※PARMLIB(ISFPRMxx)メンバー: GROUP CONFIRM (ON) | (OFF) | (ALWAYS)
ON: 「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を表示(省略時値)
OFF: 「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を非表示
ALWAYS: 「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を表示、かつ、「SET CONFIRM OFF」コマンドは実行不可
上記の機能は、SDSFバッチ・ジョブ(PGM=SDSF、PGM=ISFAFD)のISFIN DDステートメントで、アクション文字(++Pなど)を実行する場合にも適用されます。
【SDSFバッチ・ジョブの実行例】
■例えば、GROUP CONFIRM(OFF)パラメータ指定が有効な場合、PGM=SDSF(PGM=ISFAFDも同様)実行時は、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)が出力されず、アクション文字(P)が実行されます。
■ISFOUTの出力結果(WHOコマンド結果は割愛)
【z/OS 3.1の変更点】
■z/OS 3.1 SDSFでは、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を表示する際、番号「1」(Process action character)のプリセットはもはや行われません。
※z/OS 3.1では、ポップアップに対して「エンター」しただけでは、「Enter required field」のエラー・メッセージ出力
※z/OS V2R5までは、常に「1」(Process action character)をプリセットしていたが、機能改善を求める声が大きく、z/OS 3.1にて初めて対応
※参照情報: https://community.ibm.com/community/user/ibmz-and-linuxone/blogs/shigeki-kimura1/2023/12/05/sharing-zos-upgrade-info-by-professor-kimura-111j
#111【z/OS 3.1変更点】 SDSFジョブ関連パネルでの「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)
■当変更は、SDSFバッチ・ジョブ(PGM=SDSF、PGM=ISFAFD)のISFIN DDステートメントで、アクション文字(++Pなど)を実行する場合にも適用されます。
【機能変更に伴うバッチ・ジョブの影響】 ※PGM=SDSF実行時(PGM=ISFAFDも同様)
■z/OS 3.1では、GROUP CONFIRM(ON)パラメータ指定(省略時解釈)、あるいはGROUP CONFIRM(ALWAYS)パラメータ指定が有効な場合、出力された「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)に番号「1」(Process action character)が明示指定(プリセット)されていないため、「ENTER REQUIRED FIELD」のエラー状況が発生します。
※この結果、アクション文字(++Pなど)は実行されず、RC00でバッチ・ジョブが終了
■ISFOUTの出力結果(一部)・・・ CONFIRM(ON)パラメータ指定が有効な場合(省略時解釈)
■従来、SDSF User’s Guideマニュアルの「第4章」(Using SDSF in batch)では、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を出力回避するため、SET CONFIRM OFFコマンドの使用が推奨されています。
※SDSFバッチ・ジョブの実行時、以前からこの方法を使用している場合は、z/OS 3.1の機能変更に影響を受けません
【対応策】
■z/OS 3.1 SDSF APAR PH62727(PTF提供: 2024年9月)https://www.ibm.com/support/pages/apar/PH62727
■PTF適用後は、SDSFバッチ・ジョブ実行時に限り、z/OS V2R5以前と同様に、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を表示する際、番号「1」(Process action character)がプリセットされます。
【z/OS 3.1の回避策と考慮事項】
■GROUP CONFIRM(ON)パラメータ指定が有効な場合(省略時解釈)、回避策としてSDSFバッチ・ジョブ実行時のISFIN DDステートメントで、SET CONFIRM OFFコマンドを追加指定すれば、「Confirm Action」ポップアップ(ISFDCON)を出力せず、z/OS V2R5までと同様な処理結果が得られます。
■GROUP CONFIRM(ALWAYS)パラメータ指定が有効な場合は、SET CONFIRM OFFコマンド実行時に「PARM NOT ACCEPTABLE」のエラーが発生するため、上記の回避策は使用できません。
※SDSF APAR PH62727の修正策(PTF)を適用する必要があります
以上