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#119【z/OS 3.1変更点】 SDSF DA/ASパネルに表示される「MEMLIMIT」関連情報

  

従来、実行中ジョブ・ステップのMEMLIMIT値として「NOLIMIT」指定が有効な場合、SDSF DAASパネルの「MemLimit」カラムでは「16383PB」を示しますが、「MEMLIMIT=16383P」パラメータの明示指定とは区別ができません。

また、有効化されたMEMLIMIT値の指定場所を示す情報が出力されないため、問題判別に影響を与える可能性があります。

SMFタイプ30レコード(Storage and Paging Section)では、「SMF30MEM」(MB単位のMEMLIMIT値)、 「SMF30MES」(有効化されたMEMLIMIT値の指定場所)、「SMF30SLM」(SMFLIMxxメンバーによる指定状況)各フィールドにて情報記録

RSM APAR OA63030z/OS V2R4V2R5)以降では、SVCダンプ、スタンドアローン・ダンプ、トランザクション・ダンプ(TDUMP)を対象として、IPCSの「RSMDATA HIGHVIRT」サブコマンド実行時に出力される「RSM HIGH VIRTUAL PAGE REPORT」が拡張され、有効化されたMEMLIMIT値の指定場所を表示(MEMLIMIT Source

z/OS 3.1の変更点①】

z/OS 3.1 SDSFでは、SDSF DAASパネルの「MemLimit」カラム表示が、次のように変更されました。

MEMLIMIT値として「NOLIMIT」指定が有効な場合、従来の「16383PB」ではなく「NOLIMIT」を表示

MEMLIMIT値として「0(ゼロ)」指定が有効な場合、従来の「ブランク」ではなく「0(ゼロ)」を表示

DAパネルの出力例)※ASパネルも同様

■同様な変更は、SDSF DAASパネルにて「SNAPSHOT」コマンド(z/OS V2R2新機能)実行時の出力結果にも適用されます。

※「SNAPSHOT SE」コマンドを使用すれば、EDIT/CREATE操作により、順次データセットや区分データセットのメンバーとしてコピー可能

z/OS 3.1の変更点②】

z/OS 3.1 SDSFでは、ASパネルにて「MemLimSrc」カラムが新規追加され、前述のSMFタイプ30レコードやIPCSレポートと同様に、有効化されたMEMLIMIT値の指定場所を表示します。

ASパネルの出力例)

※「MemLimSrc」カラムの表示値(有効化されたMEMLIMIT値の指定場所)

SMF PARMLIB(SMFPRMxx)メンバーの「MEMLIMIT」パラメータ指定

REG0 JCLの「REGION=0M」指定

JCL JCLの「MEMLIMIT」パラメータ指定 ・・・ JOBステートメントに指定されたMEMLIMIT値は全てのステップに適用(各ステップのMEMLIMIT指定値は無視)

【考慮事項】

z/OS 3.1の場合、実行中ジョブ・ステップに対してSDSF DAASパネルの「MemLimit」カラムで「16383PB」表示されるのは、「MEMLIMIT=16383P」パラメータ明示指定時に限られ、次のような場合は「NOLIMIT」を表示します。併せて、「MemLimSrc」カラムでは、有効化されたMEMLIMIT値の指定場所が表示されます。(事例①~⑤)

■実行中ジョブ・ステップのMEMLIMIT値として「0(ゼロ)」が有効な場合、z/OS 3.1では、従来の「ブランク」ではなく「0(ゼロ)」を表示すると共に、「MemLimSrc」カラムでは、有効化されたMEMLIMIT値の指定場所が表示されます。(事例⑥、⑦)

z/OS 3.1では、SDSF DAASパネルの「MemLimit」カラムに対して、SORTFILTERコマンドを実行する場合、「NOLIMIT」が「16383PB」として扱われます。

DAパネルの出力例)

以上