z/OS V2R3では、ISPF配下、TSO配下によらず、SDSFメイン・パネル(MENU)が大きく再構成され、従来の「単一ページ」(2列表示)から「タブラー・パネル」(1列表示)に変更されました。
※PF8/PF7キーによるスクロール操作が可能
パネルのレイアウトに依存した何らかのしくみがある場合、機能変更への対応を完了するまでの回避策として、旧形式(z/OS V2R2以前)のSDSFメイン・パネルが使用可能です。(非推奨)
■新旧パネル形式の比較(z/OS V2R5)
【旧形式のSDSFメイン・パネル表示方法】
■方法①
※PARMLIB(ISFPRMxx)メンバー: 「PROPERTY NAME(Panel.Main.DisableTable),VALUE(TRUE)」 ・・・ 省略時値: VALUE(FALSE)
※バッチ・ジョブを含め、対象は全てのSDSFユーザー
■方法②
※DD名 「ISFMIGMN」をアロケーション(DUMMY)した状態で、SDSFメイン・パネルを表示
※特定のログオン・プロシージャーに対してDD名を追加指定(対象SDSFユーザーを限定可能)、あるいは、SDSFパネル出力の後処理プログラムが稼働するバッチ・ジョブに対してDD名を追加指定
※ULOGへのメッセージ出力例
【z/OS 3.1の変更点】
■z/OS 3.1では、前述の方法①、方法②によるカスタマイズが有効にならず、常に新形式のSDSFメイン・パネルが表示されます。
※旧形式のSDSFメイン・パネルをサポートするのは、z/OS V2R5が最終リリース
■方法①、方法②によるカスタマイズを行っている場合は、指定が無視された旨を知らせるメッセージ出力を伴い処理続行されます。
※方法①の場合(SDSFLOG抜粋)
※方法②の場合(ULOG抜粋)
【考慮事項】
■方法②を使用した旧形式のSDSFメイン・パネル使用有無について、「Generic Tracker」による検知(洗い出し)が可能です。(z/OS V2R5までに限定)
※対話式(TSO配下/ISPF配下)、バッチ・ジョブとも、DD名 「ISFMIGMN」をアロケーションして旧形式のSDSFメイン・パネルを使用している場合が対象
■バッチ・ジョブの洗い出し事例(z/OS V2R5環境) ※SDSF 「GT」パネルでも同様な情報が表示可能
■方法①、②によらず、旧形式のSDSFメイン・パネルを使用している場合、z/OS 3.1へ移行時の前提として、新形式のSDSFメイン・パネル使用が必須となるため、事前の影響確認と対応が必要です。
以上