従来、JES2のチェックポイント・バージョンは、「ライブ・バージョン」及びコピーを含め、JES2AUXアドレス空間の保有するデータ・スペースとして展開されています。
※下記のような省略時値が有効な場合、「50」のチェックポイント・バージョンが保持可能
※1つのデータ・スペースで、2つのチェックポイント・バージョンを賄えるため、「25」種類のデータ・スペースを確保
【z/OS 3.1の変更点】
■z/OS 3.1では、JES2チェックポイント・バージョンの「64ビット化」対応が行われ、JES2AUXアドレス空間の所有するデータ・スペース 「JES2CKVx」(x: 2~9、A~Q)から、JES2AUXアドレス空間の 「64ビット」私用域へ移動しました。
※ライブ・バージョン(JES2CKVR)は、従来同様、JES2AUX所有のデータ・スペースとして存在
※同様な機能変更は、APAR OA61750(z/OS V2R5)でも発生
■SDSF 「AS」パネル表示結果の比較
※z/OS 3.1では、JES2AUXアドレス空間の「64ビット」私用域が激増
■「D J,JES2AUX」コマンド実行結果の比較
※従来存在していた「25」種類のデータ・スペースは全て削除(JES2CKVRを除くJES2CKVx全てが対象)
【考慮事項】
■サブシステム要求(IEFSSREQ)の機能コード「71」(JES job information services)を使用して、JES2チェックポイント・バージョンにアクセスする場合、z/OS 3.1、または、APAR OA61750(z/OS V2R5)以降では、64ビット・ポインターを使用する必要があります。
※SSOBFUNC: SSI function code 71(SSOBSSJI)
※Function(SSJIFREQ): SSJIFOBT/ SSJIFREL(Obtain/Release Checkpoint versions information)
※IAZDSERVマクロ(Checkpoint Versions Information service)では「V10」形式を指定 ・・・ DSRXSVRNフィールドにて「DSRXSV10」選択
※DSRVSVRNフィールドの「DSRVSVR1~DSRVSVR9」指定は31ビット・ポインター専用
以上