従来、「PGM=IRRUT200」にてRACFデータベースのコピー処理を行う際、「IEBGENER」ユーティリティー・プログラムが内部起動されます。
※「IEBGENER」ユーティリティー・プログラムのSYSPRINTは、IRRUT200用のSYSUT2に併せて出力 ➡ 「PGM=IRRUT200」のJOBLOGに全ての出力結果を含む
一方、z/OS V2R5(APAR OA61995)では、RACFデータベース編成(VSAM、非VSAM)によらず、「PGM=IRRUT200」実行時に、「IDCAMS/REPRO」ユーティリティー・プログラムを呼び出すように変更されました。
※RACFデータベース編成として「VSAM/LINEARデータセット」をサポートするのは、z/OS V2R5の新機能(APAR OA62267)
【PGM=IRRUT200実行時の懸念事項】
■「PGM=IRRUT200」から呼び出された「IDCAMS/REPRO」ユーティリティー・プログラムでは、SYSPRINT(SYS00002)をSPIN属性で動的作成するため、該当部分がJOBLOG本体(PGM=IRRUT200)に含まれず、個別の出力結果として作成されます。
■これに伴い、次のような運用上の課題が発生します。
(NJE環境) JOBLOG本体とSYS00002に対して別々の「JOBID」が割り振られてしまう
(LOCAL環境) 「JOBID」は同一ながらも、エラー・メッセージの詳細(SYS00002)がJOBLOG本体に含まれない
■LOCAL環境での実行例(z/OS V2R5)
【機能変更点】
■RACF APAR OA64420(対象: z/OS V2R5、3.1)
■「IDCAMS/REPRO」ユーティリティー・プログラムのSYSPRINT(SYS00002)が非SPIN属性で作成されるようになり、全ての出力結果が同一「JOBID」、同一JOBLOGとして統合されました。
■機能変更後の実行結果
【関連情報】
■機能変更前後における、$DOJコマンド実行結果の比較
以上