従来、DFSMSdssのCOPYコマンド、DUMPコマンドでは、「STORGRP」キーワード(SMSストレージ・グループ)による入力対象ボリュームの指定が可能です。
※「INDDname」、「INDYnam」、「LOGINDDname」、「LOGINDYnam」キーワードとの同時指定不可
その際、指定されたSMSストレージ・グループに、「オンライン」でない使用不可のボリューム(例えば、オフライン・ボリューム)を含む場合は、ADR826Wワーニング・メッセージ出力を伴い「RC04」にて処理完了します。
ADR826W THE FOLLOWING VOLUMES WERE NOT ONLINE FOR STORGRP storage_group_name
volser MVS STATUS IS OFFLINE
※SMSストレージ・グループ内の処理対象ボリュームは、ADR825Iメッセージにて出力
ADR825I THE FOLLOWING VOLUMES WERE ALLOCATED FOR STORGRP storage_group_name
volser
【新機能】
■DFSMSdss APAR OA64567(対象: z/OS V2R4、V2R5)
■標準提供されているADRDSSUのパッチ・バイトをカスタマイズ(方法①、②)することで、上記のADR826Wワーニング・メッセージを出力せず、「RC04」設定を回避することが可能になりました。
①恒久的な新機能利用例: PGM=AMASPZAPにて、ADRPATCHモジュールのオフセット「x’61’」を「x’FF’」に変更(x’00’以外を指定)
②一時的な新機能利用例: DFSMSdss COPY、DUMPコマンドの前に、「SET PATCH 61 = FF」コマンドを実行(00以外を指定)
【考慮事項】
■指定されたSMSストレージ・グループに含まれるボリュームの一部が、何らかの理由で意図せずオフラインになっている場合、従来のADR826Wワーニング・メッセージ(RC04)は、それを通知してくれる有益なものです。
■一方、「オフライン・ボリューム」の存在が意図的なため、「SET MAXCC = 0」コマンドにて強制的に「RC00」設定している場合、その代替として新機能を利用することで、ADR826Wの状況に限定した「RC00」設定が可能となります。
※新機能を利用した場合、ADR826Wワーニング・メッセージは出力なし
以上