従来、「SETSMS SCDS(dsname)」コマンドにて、「SCDS」からSMS構成を活動化した場合、下記のようなIGD008Iメッセージ出力を伴います。
(z/OS V2R3環境の事例) ※IGD008Iメッセージに含まれる「ユーザーID」、「コンソール名」の表示(BY以降)は、z/OS V2R1 (DFSMS APAR OA43491)以降にて新規追加
【z/OS V2R5の変更点】
■z/OS V2R5では、z/OS V2R3までと異なり、SMS構成の活動化に関する目新しいメッセージ IGD402I、IGD403Iが出力されます。
①SMS初期設定時(IPL時、「SET SMS=xx」コマンド実行時)に「ACDS」からSMS構成を活動化した場合: 新規メッセージ IGD402I、IGD403Iを出力
②「SETSMS SCDS(dsname)」コマンドにて「SCDS」からSMS構成を活動化した場合: 従来メッセージ IGD008Iに加えて、新規メッセージ IGD403Iを出力
※新規メッセージ IGD402I、IGD403Iに関する解説は、DFSMS APAR OA63676のHOLD(DOC)情報を参照
※元々のマニュアル記載には不備あり ・・・ 例えば、ドキュメント修正前は、「ACTIVATION SOURCE: INIT」が「SMS INIT」と記載
■SMS初期設定時(IPL時)、メッセージ IGD403Iでは「ACTIVATATION SOURCE: INIT」を示し、「ACTIVATION TIME(UTC)」、「ACTIVATION DATE」を都度更新しますが、「ACTIVATION LEVEL」は「+1」されることなく、従来の値が継続されます。
※①、②どちらの場合も、SMS構成の活動化が行われたタイミングで、「ACTIVATION TIME(UTC)」、「ACTIVATION DATE」情報を更新
■出力例① SMS初期設定時(IPL時)
■出力例② 「SETSMS SCDS(dsname)」コマンド実行時
【SMSPlex (MULTISYSTEM)構成時の挙動】 ※z/OS V2R5環境
■各メンバーのIPL時は、それぞれ、メッセージ IGD402I、IGD403Iを出力します。
■SYS2メンバーが稼働中にSYS1メンバーをIPLした場合、SYS2メンバーへのメッセージ出力はありません。
■SYS1、SYS2メンバーが共に稼働中、SYS1メンバーで「SETSMS SCDS(dsname)」コマンドを実行した場合、それと連動したメッセージがSYS2メンバーで出力されます。
【z/OS V2R4の考慮事項】
■元々、上記のメッセージ IGD402I、IGD403Iは、z/OS V2R4標準機能として提供されたものですが、DFSMS APAR OA63676レベルでは、前述のようなz/OS V2R5と同一挙動に変更されます。
■z/OS V2R4標準機能(DFSMS APAR OA63676のPTF適用前)
※メッセージ IGD403Iは、「ACTIVATION SOURCE」の情報を含みません
※SMS初期設定時(IPL時)は、「ACTIVATION TIME(UTC)」、「ACTIVATION DATE」の情報を更新しません
■出力例① SMS初期設定時(IPL時)
■出力例② 「SETSMS SCDS(dsname)」コマンド実行時
■z/OS V2R4では、APAR/PTFレベルに応じて、メッセージ IGD403Iに含まれる「ACTIVATION TIME/DATE」情報の更新タイミングが異なるため、構成管理などの目的で利用している場合は注意が必要です。
※標準機能(DFSMS APAR OA63676のPTF適用前) ・・・ 「SCDS」からSMS構成を活動化した場合に限り更新
※DFSMS APAR OA63676のPTF適用後(z/OS V2R5も同様) ・・・ 上記に加え、SMS初期設定時(IPL時)にも更新
以上