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#084【z/OS V2R5注意点】 SDSF LOCATE、PRINTコマンドにて「時刻」を指定する際の「区切り文字」

  

従来、SDSFのLOCATEコマンド、PRINTコマンドにて「時刻」(time-of-day: hhmmss)を指定する場合、「区切り文字」としては、「コロン(:)」、「ピリオド(.)」どちらも利用可能です。

【z/OS V2R5 SDSFの懸念事項】
■z/OS V2R3、V2R4 SDSFのHELPパネルでは、LOCATE、PRINTコマンドの構文(形式)に関して、「コロン(:)」、「ピリオド(.)」指定が明記されています。
■一方、z/OS V2R5 SDSFのHELPパネルでは、z/OS V2R3、V2R4と比較して、次のような変化が生じました。
①LOCATEコマンド: 構文から「ピリオド」指定の記載が削除

②PRINTコマンド: 構文の記載自体が削除(ただし、「コロン」、「ピリオド」共に使用例の記載あり)

【z/OS V2R5の挙動確認】
■z/OS V2R5のSDSF LOGパネルにて、①LOCATEコマンドを実行した結果、z/OS V2R3、V2R4と同様に、「コロン」、「ピリオド」が共に利用可能です。

■z/OS V2R5のSDSF LOGパネルにて、②PRINTコマンドを実行した結果、「コロン」、「ピリオド」が共に利用可能です。
     PT 01:00:00 02:00:00
     PT 01.00.00 02.00.00

【対応策】
■調査の結果、LOCATEコマンド、PRINTコマンド実行時に「時刻」指定の「区切り文字」として、「コロン」、「ピリオド」が共に利用できるのは、z/OS V2R5 SDSFにおける意図した挙動であることが判明しました。
■z/OS V2R5 SDSFのHELPパネルを修正する目的で、APAR PH48973のPTFが利用可能です。
■修正策としては、LOCATEコマンド、PRINTコマンド両方に対して、HELPパネルに記載された構文の説明内容が見直されました。

【SDSFマニュアル記載情報】
■z/OS V2R3、V2R4、V2R5の「SDSF User's Guide」マニュアルでは、LOCATEコマンド、PRINTコマンドにて「時刻」を指定する際の「区切り文字」として、次のような記載があります。

■LOCATEコマンドにおける「ピリオド」指定は、従来からサポートされているにもかかわらず、上記の通り、z/OS V2R3、V2R4、V2R5の「SDSF User's Guide」マニュアルには記載されていません。
※z/OS V2R5 SDSFで記載が削除されたわけではありません
■前述のSDSF APAR PH48973を通じて、z/OS V2R5の「SDSF User's Guide」マニュアルが更新され、LOCATEコマンド、PRINTコマンドについて、HELPパネル同様の内容が反映される予定です。

 

以上