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#079【z/OS V2R5変更点】 IDCAMS LISTCAT LEVELコマンドにて「OUTFILE」パラメータ指定時の出力結果

  

z/OS V1R8 DFSMS(2006年9月一般利用開始)以降では、IDCAMS LISTCATコマンド実行時に「LEVEL/LVL」パラメータを指定した場合、対象エントリーを「SYSPRINT」へ出力する際の形式が一部変更されました。
※各ページのヘッダー行(タイトル)に、リスト対象のカタログ名を表示
※リスト対象のカタログ名(対象エントリーを含むカタログ)が切り替わる都度、「改ページ」が発生
※サマリー情報(処理されたエントリーの内訳)に対しても、ヘッダー行を表示

■単一カタログ検索、複数カタログ検索のどちらが行われたかによって、出力形式は若干異なります。
※複数カタログ検索 ⇒ 「LEVEL/LVL(alias-name)」指定時、あるいは「MLA指定値が2以上」の場合が対象

■単一カタログ検索、複数カタログどちらの場合でも、z/OS V2R3、V2R5を比較すると「SYSPRINT」の出力形式は変わっていません。
※DFSMS APAR OA63298のPTF適用後も変化なし(z/OS V2R5)

 

【z/OS V2R5の変更点】
■従来、IDCAMS LISTCATコマンド実行時に「OUTFILE(ddname)」パラメータを明示指定することで、対象エントリーの出力先を「SYSPRINT」ではなく、指定されたデータセット(可変長)に変更することが可能です。
※「SYSPRINT」としてDASD上のデータセットを利用する場合は「SYSPRINT」に書かれる情報全体を出力する一方、「OUTFILE」の場合は対象エントリーに関する情報のみ出力
■z/OS V2R5では、IDCAMS LISTCAT 「LEVEL/LVL」コマンド実行時に「OUTFILE(ddname)」パラメータを指定し、対象のエントリーが見つかった場合、次のような機能変更が行われました。
■関連APAR情報: z/OS V2R5 DFSMS APAR OA63298 (PTF: 2022/07 CLOSE)

(機能変更点①) ※DFSMS APAR OA63298のPTF適用後も同一挙動(z/OS V2R5)
単一カタログ、複数カタログ検索によらず、「SYSPRINT」に対して出力されていた余計なメッセージが削除され、また、不自然な「改ページ」がもはや行われません。

「単一カタログ検索」の事例 ※「複数カタログ検索」時も全く同様

 

(機能変更点②)
「OUTFILE」データセットには、各ページのヘッダー行(タイトル)として表示されていた「LISTING FROM CATALOG -- catalog-name」メッセージがもはや出力されません。

※単一カタログ検索時: z/OS V2R5の標準機能として完全削除

※複数カタログ検索時: z/OS V2R5の標準機能として一部削除 ⇒ DFSMS APAR OA63298 (PTF: 2022/07 CLOSE)のPTF適用で完全削除

「単一カタログ検索」の事例

「複数カタログ検索」の事例 ※z/OS V2R5では、「PAGE」番号の表示不具合が修正済

 

【考慮事項】
■IDCAMS LISTCAT 「LEVEL/LVL」コマンド実行時に「OUTFILE(ddname)」パラメータを指定し、その出力結果(SYSPRINT/OUTFILE)を何らかの目的で利用している場合、z/OS V2R5、および、DFSMS APAR OA63298で行われた形式変更に伴う影響有無に注意が必要です。
※従来、IDCAMS LISTCATコマンドの出力結果は「プログラミング・インターフェース」として定義されていないため、z/OS V2R5の変更点としては何ら記載がありません

【関連情報】
■IDCAMS LISTCAT 「LEVEL/LVL」コマンド実行時に「OUTFILE(ddname)」パラメータを指定した際、対象のエントリーが見つからない場合は、z/OS V2R5でも従来同様の出力結果が得られます。
※この場合、「OUTFILE」データセットには、元々、各ページのヘッダー行(タイトル)として「LISTING FROM CATALOG -- catalog-name」メッセージが表示されていません

 
以上