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#078【z/OS V2R3/V2R4/V2R5変更点】 SDSF GROUPステートメント(ISFPRMxx)における「DADFLT」パラメータ省略時の挙動変化

  

従来、SDSF PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーの「GROUP」ステートメントで指定可能な「DADFLT」パラメータは、「DA」コマンドをパラメータなしで実行した際に省略時解釈としてパネル表示されるアドレス空間を決定します。
※パラメータなしの「DA」コマンド: 「DA ALL」、「DA OJOB」コマンド等とは異なり、単に「DA」コマンドを実行した場合

■GROUP DADFLT(types-and-positions)

※「DADFLT」パラメータは、「SAF」経由による「外部セキュリティー」(例えばRACF)の利用が必須となった「z/OS V2R5 SDSF」でも、引き続き利用可能

【「DADFLT」パラメータ指定時の注意点】
■「DADFLT」パラメータでは、アドレス空間の種別(STC、INIT、TSU、JOB)として「最低1種類」、かつ、アドレス空間の位置(IN、OUT、TRANS、READY)として「最低1種類」の明示指定が必要となり、さもないと、パラメータなしで「DA」コマンドを実行した際、「DA」パネル上にはアドレス空間が何も表示されません。

【不具合挙動と対応策】
■PARMLIB(ISFPRMxx)メンバーの「GROUP」ステートメントで「DADFLT」パラメータを指定しないにもかかわらず、「DA」コマンドをパラメータなしで実行した際、意図せずパネル上にアドレス空間が表示されてしまう不具合が報告されました。
■対応策: SDSF APAR PH46620 (対象: z/OS V2R3、V2R4、V2R5) ※PTF: 2022年6月出荷
■修正前後の「SDSFLOG」出力メッセージ抜粋(「DADFLT」パラメータを指定しない場合):
(修正前) ISF892I  Statement GROUP keyword DADFLT set to value "IN,OUT,TRANS,READY,STC,JOB,TSU".
(修正後) ISF892I  Statement GROUP keyword DADFLT set to value "NONE".
■z/OS V2R1環境では同様な不具合が再現せず、「DADFLT」パラメータを指定しない場合、「DA」パネル上にはアドレス空間が何も表示されません。(マニュアルの記載通り)

【考慮事項】
■「DADFLT」パラメータ(ISFPRMxx)指定なしの環境で、z/OS V2R3 (SDSF APAR PH46620のPTF未適用)から、z/OS V2R5 (SDSF APAR PH46620のPTF適用済)に移行した場合、「DA」コマンド実行時のパネル上にはアドレス空間が何も表示されません。
※APAR PH46620のPTF適用後(対象: z/OS V2R3~V2R5)、「DA」パネル上に省略時解釈としてアドレス空間を表示するには、マニュアル記載通りの「DADFLT」パラメータ指定が必要

【不具合修正前後の挙動比較】 ※パラメータ指定なしの「DA」コマンド実行結果 ⇒ ④が不具合ケース

 
以上