従来、ISPFの各種パネルには、「パネルID」とは別に「スクリーン名」がアサインされているので、ISPF 「SWAPBAR」に表示された「スクリーン名」を、「SWAP screen-name」コマンドにて指定することで、複数の論理セッションを簡単に切り替えることが可能です。
※「SWAP NEXT」、「SWAP PREV」コマンドも利用可能
■ISPFにおける「スクリーン名」のアサイン(例)
【ISPF 「SWAPBAR」とSDSF関連パネルの相性】 ※z/OS V2R4まで
■ISPF配下でSDSFセッションを利用する場合、各パネルに対して「スクリーン名」がアサインされていない(ブランク)ため、ISPF 「SWAPBAR」では、「ISFPCU41」(パネルID)を常時表示します。
※「SDSF MENU」パネルの「SWAPBAR」表示結果(z/OS V2R3環境)
■この状態では、「SWAP screen-name」コマンドによる切り替え操作が行えないため、代替策として、ISPF 「SCRNAME screen-name」コマンドを利用して、該当パネルに対し「スクリーン名」を個別にアサインする方法が考えられます。
※SDSF 「DA」パネルに対する、ISPF 「SCRNAME SDSFDA」コマンド実行結果(z/OS V2R3環境)
【SDSF新機能(z/OS V2R5)】
■z/OS V2R5 SDSFでは、「SET SCRNAME OFF」(省略時値)、「SET SCRNAME ON」コマンド(新機能)が提供され、ISPF 「SWAPBAR」にて表示される「スクリーン名」を制御することが可能になりました。
※「SDSF MENU」パネルは特別で、「SET SCRNAME OFF/ON」環境によらず、ISPF配下でのSDSFセッション起動時に有効となる「SCRNAME(SDSF)」を利用
■「SDSF MENU」以外のパネルは、「SET SCRNAME OFF/ON」環境によって、ISPF 「SWAPBAR」の表示が次のように異なります。
※「SET SCRNAME OFF」(省略時値): 一律、「SDSF」という「スクリーン名」を表示
※「SET SCRNAME ON」(新機能): 表示中の「パネル名」に対して「ISF」のプレフィックスを付加した「スクリーン名」を表示(例: ISFDA、ISFHOLD、ISFLOGなど)
【SDSF新機能に伴う変更点(z/OS V2R5)】
■「SDSF」パネルに関する、ISPF 「SWAPBAR」表示の変更点サマリー(z/OS V2R3、V2R5の比較)
■ISPF 「SWAPBAR」で表示される「スクリーン名」の比較例 ・・・ 「7種類」の論理セッションを開始した場合の「SWAP LIST」コマンド実行結果
※SDSF MENU、SDSF LOG、SDSF DA、SDSF ST、SDSF H、ISPF OPT6、ISPF OPT3.4
■「SET SCRNAME ON」環境では、「非タブラー・パネル」の「LOG」や「ULOG」に対しても、ISPF 「SWAPBAR」では、「ISFLOG」、「ISFULOG」という「スクリーン名」がそれぞれ表示されます。
※SDSFマニュアル(User's Guide)の説明とは異なりますが、これは意図した挙動です(マニュアル記載内容が修正される予定)
【考慮事項①】
■SDSF関連パネルに対し、ISPF 「SCRNAME screen-name」コマンドにて「スクリーン名」を個別アサインしている場合、z/OS V2R5移行時には考慮が必要です。
※「SET SCRNAME OFF」(省略時値)の場合
従来同様、ISPFの「SCRNAME screen-name」コマンドでアサインした「スクリーン名」を有効化するには、SDSF APAR PH45175のPTF UI80175適用が必要 (2022/04 CLOSE)
※「SET SCRNAME ON」(新機能)の場合
SDSF APAR PH45175のPTF適用有無によらず、ISPFの「SCRNAME screen-name」コマンドで設定された「スクリーン名」は無効となり、「SDSF MENU」を含め、SDSF提供の「スクリーン名」は変更不可
【考慮事項②】
■「SET SCRNAME ON」環境から「SET SCRNAME OFF」環境へコマンドで変更した場合の挙動が、SDSF APAR PH45175にて変更され、表示中のSDSFパネルから別パネルに遷移した場合でも、ISPF 「SWAPBAR」に表示される「スクリーン名」は変化しません。(APAR記載の通り)
※ISPF 「SWAPBAR」で表示される「SDSF」関連パネルの「スクリーン名」
以上