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#054【z/OS V2R5変更点】 JES2 SMFレコード(タイプ1153 サブタイプ1)の新登場

By Shigeki Kimura posted Wed January 19, 2022 05:08 AM

  

z/OS V2R3では、「JES2ヘルス・モニター」新機能が提供され、毎時、下記のような情報を「SMFタイプ84 サブタイプ21」(84.21)レコードに記録します。
※JES2アドレス空間の仮想記憶域の使用状況 ・・・ 「$JDDETAILS(STORAGE)」コマンド実行結果に相当
※JES2資源(18種類)の使用状況 ・・・ SDSF 「RM」パネル出力情報に相当

「SMFタイプ84」レコードは、元々、「JMF」(JES3 Monitoring Facility)向けのレコードで、JES2が専用の「サブタイプ21」を設けて間借りした格好です。また、「サブタイプ」値を示すフィールド(SMF84STP)が、本来の「オフセット 22-23」ではなく「オフセット 24-25」として定義されているため、SMFダンプ処理時の「OUTDD」パラメータとして、「TYPE(84(21))」指定を避け、「TYPE(84)」指定を行う必要があります
※SMFダンプ処理時に「REPORTOPTS(SUBTYPE)」パラメータを指定した場合(z/OS V2R4以降)、「SMFタイプ84」レコードの「サブタイプ」として、本来の「21」ではなく「3」を表示

【z/OS V2R5 JES2の新機能】
■z/OS V2R5 JES2では、「拡張SMFレコード・ヘッダー(V1)」を持つ「SMFタイプ1153 サブタイプ1」(1153.1)レコードが新登場し、従来の「SMFタイプ84 サブタイプ21」レコードと同様な情報を記録します。
※「256」以上のSMFレコード・タイプ(z/OS V2R3新機能)では、「拡張SMFレコード・ヘッダー」(z/OS V2R3新機能)の利用が前提 ・・・ SMFレコード・タイプ「0~2047」全てをサポート
■「PGM=IFASMFDP」によるSMFダンプ処理例
※z/OS V2R5では、「84.21」レコード、「1153.1」レコードを共に記録

【拡張SMFレコード・ヘッダー(V1)】
■z/OS V2R5時点では、次のような「SMFレコード・ヘッダー」が存在し、「SMFHDR1_FLAG」(オフセット4)で定義された「ビット1」、「ビット2」の状況で判別可能です。
※標準SMFレコード・ヘッダー ・・・ サブタイプなし(18バイト)、サブタイプあり(24バイト)
※拡張SMFレコード・ヘッダー(V1)(56バイト)

■「拡張SMFレコード・ヘッダー」(z/OS V2R3新機能)と、従来の「標準SMFレコード・ヘッダー」には、次のような共通点、相違点があります。
※SMFレコードの「サブタイプ」情報は、両ヘッダーとも同一フィールドにて記録(オフセット22)
※「拡張SMFレコード・ヘッダー」の場合、SMFレコードの「タイプ」情報は、ヘッダー拡張部分(オフセット52)に「拡張レコード・タイプ」として記録し、従来の「レコード・タイプ」フィールド(オフセット5)には、固定値の「x’7E’」(126)を記録


【新規SMFレコード(1153.1)追加に伴う考慮事項①】

■PARMLIB(SMFPRMxx)メンバーで「TYPE」パラメータ指定を行う場合、z/OS V2R2までの指定値(最大でも「255」)をそのままま利用すると、z/OS V2R3以降、新しいレコード・タイプ(256~2047)は記録対象になりません。
■一方、「RECORDING(DATASET)」パラメータ指定(省略時値)が有効な環境で「NOTYPE」パラメータを指定する場合、z/OS V2R2までの指定値をそのまま利用すると、新しいレコード・タイプ(256~2047)が記録対象に変わります。従って、例えば「SMFダンプ・ユーティリティ」(PGM=IFASMFDP)を「OUTDD」パラメータ指定なしで実行する際は、SMFデータセットに記録された新しいレコード・タイプ(256~2047)がダンプ対象として含まれることになります。
※z/OS V2R3では、「OUTDD」パラメータ省略時値が、「TYPE(0:255)」から「TYPE(0:2047)」へ変更
■ダンプ後のSMFデータを加工する運用処理などが、「拡張SMFレコード・ヘッダー」必須の新しいレコード・タイプ(256~2047)をサポートしない場合、次のような方法で、対象のSMFレコードを除外する必要があります。
(方法①) PARMLIB(SMFPRMxx)メンバーの「NOTYPE」パラメータ指定に対して「256:2047」を追加
(指定例) SYS(NOTYPE(14:19,62:69,99,256:2047),EXITS...
(方法②) 「SMFダンプ・ユーティリティ」(PGM=IFASMFDPなど)実行時に、「OUTDD(DUMPOUT,TYPE(0:255))」パラメータ、あるいは「OUTDD(DUMPOUT,NOTYPE(256:2047))」パラメータを指定

【新規SMFレコード(1153.1)追加に伴う考慮事項②】
■SMFデータセット、ログストリームに対する「1153.1」レコード記録を抑止する場合、z/OS V2R3新機能の「IEFU86」 Exitを導入する必要があります。
※「拡張SMFレコード・ヘッダー」のため、従来の「IEFU83」 Exitは制御を受けません

【新規SMFレコード(1153.1)追加に伴う考慮事項③】
■SMFダンプ処理で、独自の「Exitルーチン」を利用して「1153.1」レコード出力を抑止する場合、「SYSIN DD」ステートメントで、z/OS V2R3新機能の「USER4(name)」、「USER5(name)」パラメータ指定を行う必要があります。
※「拡張SMFレコード・ヘッダー」のため、従来の「USER1(name)」、「USER2(name)」は制御を受けません
■「Exitルーチン」名は、PARMLIB(SMFPRMxx)メンバーの「SMFDPEXIT」、「SMFDLEXIT」パラメータでも指定が必要です。
※IFASMFDPプログラムの指定例: 「SMFDPEXIT(USER4(name))」、「SMFDPEXIT(USER5(name))」
※指定がない場合、下記のメッセージ出力を伴い、SMFダンプ処理(PGM=IFASMFDP、PGM=IFASMFDL)が「RC08」で実行不可
IFA840I USER EXIT xxxxxxxx NOT REGISTERED WITH SYSTEM
※「SMFDPEXIT」、「SMFDLEXIT」パラメータの省略時値として、「USER2(IRRADU00)」、「USER3(IRRADU86)」が有効なため、「RACF SMFデータ・アンロード」ユーティリティを利用する際には、これらの省略時値も併せて明示指定する必要あり

以上

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