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#052【z/OS V2R5変更点】 「IRRUT200」ユーティリティーによるRACFデータベースのコピー処理

  
RACFデータベースのコピー処理で利用する「IRRUT200」ユーティリティー・プログラムに関して、下記のような機能変更が行われました。

【z/OS V2R5の変更点】
■RACF APAR OA61995 (対象: z/OS V2R5)に対するPTF適用後は、「PGM=IRRUT200」にてRACFデータベースのコピー処理を行う際、従来の「IEBGENER」ではなく「IDCAMS/REPRO」ユーティリティー・プログラムを呼び出すように変更されました。

【機能変更に伴う考慮事項】
■RACF 「SETROPTS WHEN(PROGRAM)」指定による「プログラム制御」が有効で、PROGRAMクラスに「IDCAMS」プログラム(SYS1.LINKLIBデータセット)を保護するプロファイルが定義されている場合、「PGM=IRRUT200」の実行RACFユーザーは、該当プロファイルに対する「READ」アクセス許可が必要です。
■「PGM=IRRUT200」実行時のメッセージ出力(SYSUT2 DD)に依存した何らかの仕組みがある場合、出力メッセージの番号、テキスト変更に伴う影響有無の確認が必要です。

【関連情報】
■「IEBGENER」の代わりに「ICEGENER」を利用する環境では、「PGM=IRRUT200」実行時に「DFSPARM DD」ステートメントを通じて「OPTION NOOUTSEC」指定を行う場合があります。z/OS V2R5で行われた機能変更に伴い、「PGM=IRRUT200」によるRACFデータベースのコピー処理では「IDCAMS/REPRO」ユーティリティー・プログラムが呼び出される(「ICEGENER」は呼び出されない)ため、従来のJCLをそのまま利用した場合、「DFSPARM DD」ステートメントは無視されます。
■「PGM=IRRUT200」、「PGM=IRRUT400」実行時のサンプルJCLに対して、「REGION=0M」指定が追加されました。
※「RACF System Programmer's Guide」(SA23-2287-50)マニュアル参照

【追加情報: 2022/04/20】
#067【z/OS V2R5変更点】 「IRRUT200」ユーティリティー実行時の考慮事項(SYSUT1にてABENDD37-04発生)

以上