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#047【z/OS V2R5変更点】 「ハードコピー・ログ」へのIEF196Iメッセージ出力

  
従来、システム・アドレス空間、あるいは「SUB=MSTR」で開始されたジョブの場合、JOBLOGが存在しないため、通常(SUB=JES2)なら、JOBLOGの「JESJCL DD」、「JESYSMSG DD」で見られる一連のメッセージが、先頭にIEF196Iを付加した格好で「Hardcopy LOG」(SYSLOG/OPERLOG)へ出力されます。

【「ROUTCDE=(11)」指定で発行されたWTOメッセージ】
■許可プログラム(省略時解釈の「LINKAGE=SVC」)、あるいは非許可プログラムから、「ROUTCDE=(11)」指定のWTOメッセージを発行した場合、それらのメッセージは「Hardcopy LOG」のみならず、JOBLOGの「JESYSMSG DD」に対しても出力されます。
■それらのプログラムが「SUB=MSTR」指定のジョブで稼働する場合、JOBLOG不在のため、発行されたWTOメッセージは、先頭にIEF196Iを付加した格好で「Hardcopy LOG」へ出力されます。
※「SUB=MSTR」指定のジョブにて「ROUTCDE=(11)」を指定したWTOメッセージが「SVC」扱い(省略時値)で発行された場合、「Hardcopy LOG」には、オリジナル・メッセージと、先頭にIEF196Iが付加されたメッセージ(「JESYSMSG DD」への出力分)が重複出力
■z/OS V2R4の事例: ※メッセージ IEF695Iは、「ROUTCDE=(11)」で発行(00200000)

【z/OS V2R5の変更点】

■「SUB=MSTR」指定のジョブにて「ROUTCDE=(11)」を指定したWTOメッセージが「SVC」扱い(省略時値)で発行された場合、該当メッセージ(オリジナル)が「Hardcopy LOG」へ出力された場合に限り、IEF196Iメッセージが出力されなくなりました。
■テスト・プログラムによる挙動比較:

【考慮事項】
■「SUB=MSTR」指定のジョブにて、許可プログラムから「ROUTCDE=(11)」+「MCSFLAG=(NOCPY)」を指定したWTOメッセージが「SVC」扱い(省略時値)で発行された場合、該当メッセージ(オリジナル)は「Hardcopy LOG」へ出力されないため、z/OS V2R5移行後も、IEF196Iメッセージが引き続き出力されます。
■テスト・プログラムによる挙動比較:

【関連情報】 ※z/OS V2R5 「Hardcopy LOG」(SYSLOG)からの気づき ・・・ 「ROUTCDE=(11)」関連

■MSI 開始直後のメッセージ IKJ712I、IKJ56247I 出力に関して、z/OS V2R5では「Hardcopy LOG」(SYSLOG)へのメッセージ IEF196I 出力がありません
■「SUB=MSTR」で稼働するSTCの停止時に、メッセージ IEF352Iが出力される場合、z/OS V2R5では「Hardcopy LOG」(SYSLOG)へのメッセージ IEF196I 出力がありません

以上