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#037【z/OS V2R4変更点】PDS/PDSEデータセットに対する「ISPF DSINFO」サービスの実行結果

  
OS/390 V2R10の新機能として提供された「DSINFO」サービス(ISPF機能)は、指定された「変数(ZDS~)」に対してデータセットの様々な属性情報を返しますが、必ずしも対象データセットの種別(PDS/PDSE)に有効な(意味のある)変数だけに値がセットされるとは限りません。
(例) 本来PDSEデータセットが対象の 「最大ディレクトリー・ブロック数」を示す「ZDSDIR」変数は、PDS/PDSEデータセット両方に対して「NOLIMIT」という値を返す
これに対し、z/OS V2R4では、次のような機能変更が行われました。
【変更点① (z/OS V2R4 ISPF)】
  • 「ISPF Services Guide」マニュアルが改善され、下記8種類の「変数」に関して、それぞれ有効なデータセット種別(PDS/PDSE)の記載が追加されました。

【変更点② (z/OS V2R4 ISPF)】
  • 対象データセット種別(PDS/PDSE)に無効な変数の場合、「0」、あるいは「ブランク」をセットするように変わりました。
(その1) PDSEデータセットに対してのみ有効な変数(ZDSDIR)は、PDSデータセットに対して「ブランク」を返す
(その2) PDSデータセットに対してのみ有効な変数(ZDSDIRA、ZDSDIRU)は、PDSEデータセットに対して「0」を返す
【考慮事項】
  • 「DSINFO」サービスの実行結果から、「ZDSDSNT」変数に示される値(PDS/LIBRARY)に応じて、それぞれのデータセット種別に有効な変数値のみを参照する必要があります。
※PDSデータセットの場合: 「ZDSDSNT」 = PDS
※PDSEデータセットの場合: 「ZDSDSNT」 = LIBRARY
※「ZDSORG」変数値は、PDS/PDSEデータセットいずれの場合も「PO」を示すため、両者の区別はできません
  • PDSEデータセットを判別する際、「ZDSDIR」変数値が「NOLIMIT」を示す、あるいは「ZDSDIRA」、「ZDSDIRU」変数値が「0」を示すという特性を利用したプログラミングは推奨されません。

以上