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#015【z/OS V2R3新機能】JCLアロケーションにおける「GDG最新世代」のリフレッシュ

  
従来、バッチ・ジョブでは、「相対世代名」による「世代データセット(GDS)」のDDアロケーションが最初に行われた際、その時点のカタログ情報をベースに「最新世代(0)」と「絶対世代名」(~.GxxxxVyy)のマッピングが行われます。
この関係は、OSが管理する内部テーブルに記録されジョブ終了時まで保持されるため、例えば次のような注意が必要です。

※(+1)指定で新規作成のGDSを後続ステップにて「相対世代名」で参照する場合は、(+0)指定ではなく(+1)指定を行うこと
※後続ステップで世代をさらに進める場合、(+2)指定にて新規作成を行うこと

【z/OS V2R3の新機能】 ※従来機能は、省略時解釈として有効
バッチ・ジョブのJCL JOBステートメントに対して、「GDGBIAS=JOB/STEP」新規パラメータが追加されました。「GDGBIAS=STEP」パラメータ(新機能)を利用することで、従来は「ジョブ単位」にしか行えなかった「最新世代(0)」と「絶対世代名」のマッピングが、「ステップ単位」で最新化(切り替え)できるようになります。
※GDGBIAS=JOB(従来と同一機能)
「相対世代名」によるアロケーションが「ジョブ内」で最初に行われた際、その時点のカタログ情報をベースに「最新世代(0)」と「絶対世代名」をマッピング( 該当ジョブ内では固定)
※GDGBIAS=STEP(新機能)
「相対世代名」によるアロケーションが「ステップ内」で最初に行われた際、その時点のカタログ情報をベースにマッピング情報を最新化(「最新世代(0)」の「絶対世代名」を再取得)
新機能(GDGBIAS=STEP)を利用すれば、(+1)指定で新規作成のGDSを後続ステップにて「相対世代名」で参照する際、従来の(+1)指定ではなく(+0)指定が可能になります。
また、上記
パラメータの省略時解釈は、JES2PARM JOBCLASSステートメントの「GDGBIAS=JOB/STEP」パラメータ指定値に依存します。
※JOBCLASSステートメントの省略時値: GDGBIAS=JOB (従来と同じ挙動)

添付ファイルには、従来機能、新機能によるジョブ実行例などを記載しています。
2020-11-24_BLOG15_zOS_V2R3_GDGBIAS.pdf
z/OS V2R3の新機能をご活用ください!