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#013【z/OS V2R4新機能】JES2 $SUBMITコマンドによるバッチジョブのサブミット

  
従来、JES3環境では「Disk Reader」(DR)と呼ばれる機能があり、TSO/Eへログオンすることなく「*X DR M=member-name」コマンドを利用して、PDSメンバーからバッチジョブJCLのサブミットを行うことが可能です。これに対し、z/OS V2R4では、これと同様な機能がJES2環境でも利用可能になりました。($SUBMIT新規コマンド)

【z/OS V2R4 JES2の新機能】(JES2 Disk Reader)
■JES2PARMの新規ステートメント
  • SUBMITLIB(SUBLIB) ・・・ サブミット対象メンバーを含むJCLライブラリーのデータセット名、DD名、ファイル・パス名などを指定
  • SUBMITRDR(SUBRDR) ・・・ $SUBMITコマンドで使用するインターナル・リーダーの省略時属性を指定(例えば、サブミット対象メンバーを含むJCLライブラリーのDD名)
※「SUBMITLIB」(SUBLIB)の定義(コマンド実行例)
$ADD SUBMITLIB(TEST),DD1=DSN=BEANS.JCLLIB.BK
$ADD SUBMITLIB(PROD),DD1=DSN=BEANS.JCLLIB
※「SUBMITRDR」(SUBRDR)の定義(コマンド実行例)
$TSUBMITRDR,DD=TEST
■$SUBMIT新規コマンド
  • サブミット対象のメンバー名を指定(必須)
  • 該当メンバーを含むJCLライブラリーは、$SUBMITコマンド実行時にDD名を明示指定する、あるいは、SUBMITRDR(SUBRDR)ステートメント指定の省略時DD名
  • 対象JCLライブラリー(PDS、PDSE、ファイル・パス)内の該当メンバー(ファイル)は、インターナル・リーダー(SUBMITRDR)経由でJES2入力サービスに渡る
※$SUBMITコマンドの実行
$SUBMIT,M=LISTCT,DD=PROD
$HASP6140 BEANSZZ origin BEANS.JCLLIB(LISTCT)
※$SUBMITコマンドで指定したメンバーが見つからない場合
$SUBMIT,M=NOEXIST
$HASP1900 Unable to find member NOEXIST in SUBLIB(TEST) BLDL Return code 4

【$SUBMITコマンドのセキュリティー要件】
■コンソールにログオンしている場合
PARMLIB(CONSOLxx)メンバーで「LOGON(REQUIRED)」、「LOGON(OPTIONAL)」パラメータ設定時は「ログオン中のユーザーID」、「LOGON(AUTO)」パラメータ設定時は「コンソール名」に対して、RACF OPERCMDSクラスのプロファイル「jesx.SUBMIT.JOB」への「CONTROL」アクセス権限が必要です
■PARMLIB(CONSOLxx)メンバーで「LOGON(OPTIONAL)」パラメータ設定、かつ、ログオンしていない場合
PARMLIB(CONSOLxx)メンバーで、「CONSOLE AUTH(SYS)」パラメータ設定を満たすことが必要です ・・・ 「AUTH(ALL)」、「AUTH(MASTER)」パラメータも可能
※省略時値は「AUTH(INFO)」パラメータのため、$SUBMITコマンドは実行不可

添付ファイルには、$SUBMITコマンド実行時の挙動などを記載しています。
2020-10-26_BLOG13_zOS_V2R4_JES2__SUBMIT.pdf
z/OS V2R4の新機能をご活用ください!