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#004【z/OS V2R3/V2R4変更点】SDSF「Copyright Box」表示の挙動変化と必要な対応

  
z/OS V2R3 SDSFでは、「Copyright Box」表示に関する変更が行われました。この変更は、z/OS V2R4 SDSFで一部緩和されています。

【z/OS V2R3の変更点】
z/OS V2R3では、SDSFメインメニューのパネルがスクロール可能に変わり、従来、SDSFモジュールにて表示されていた「Copyright Box」は、ISPFメッセージ・サービスを利用し、SDSFメッセージ ISFM701として表示されます。これに伴い「Copyright Box」は、SDSFメインメニューのパネル上に以前よりも目立つ格好で表示されますが、従来同様に空エンターすれば消えます。

【z/OS V2R3 SDSFの考慮事項①】
z/OS V2R3の「Copyright Box」は、以前のようなSDSFメインメニューのパネルに限定せず、SDSFセッションに入って最初に出力したパネル上に表示されます。例えば、「SD;LOG」などのISPFコマンド・スタックを利用し、SDSFメインメニューのパネルを迂回して「LOG」パネルを直接表示する場合、z/OS V2R3では、「LOG」パネル上に「Copyright Box」が表示されます。
※「SD;LOG」(セミコロン区切り)の代わりに「SD.LOG」(ピリオド区切り)を利用すれば、「Copyright Box」は表示されません

【z/OS V2R3 SDSFの考慮事項②】
「Copyright Box」に相当するSDSFメッセージ ISFM701は、ISF.SISFMLIB(ISFM70)メンバーに格納されているため、z/OS V2R3のSDSFセッションを起動するISPF環境では、TSO/E LOGONプロシージャー、あるいは、初期CLISTにて、ISPMLIB DDステートメント連結に対するISF.SISFMLIBデータセット指定が必須となります。さもないと、z/OS V2R3では「ABENDU0093」が発生し、SDSFセッションが起動できません。また、CLIST ISFACPを実行して、SDSFの稼働オプションを「ISFPARMS」から「PARMLIB(ISFPRMxx)」形式に変更する場合も、同様なエラーが発生します。

【z/OS V2R4の変更点】
z/OS V2R4では、SDSFメインメニューのパネル、あるいは、SDSFセッションに入って最初に出力したパネルいずれに対しても、「Copyright Box」が省略時解釈として表示されなくなりました。
「Copyright Box」を表示するには、新規コマンド「ABOUT」を実行するか、あるいは、アクション・バーの「Help」から「11. About...」新規オプションを選択する必要があります。このオペレーションで表示された「Copyright Box」は、従来同様に空エンターすれば消えます。

【z/OS V2R4 SDSFの考慮事項】
ISPMLIB DDステートメント連結に対するISF.SISFMLIBデータセット指定がない場合でも、z/OS V2R4では、SDSFセッションの起動時に「ABENDU0093」は発生せず、SDSFメインメニューのパネルが表示可能です。ただし、前述のようなオペレーションで「Copyright Box」を表示する際は、やはり「ABENDU0093」が発生しますので、z/OS V2R4 SDSFにおいても、ISPMLIB DDステートメント連結に対するISF.SISFMLIBデータセット指定は必要となります。

添付ファイルには、SDSF「Copyright Box」表示の様子、「ABENDU0093」発生時のメッセージ出力などを記載しています。
2020-08-17_BLOG4_zOS_V2R3_V2R4_SDSF_Copyright_Box.pdf
z/OS V2R3、V2R4への移行にお役立てください!