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第3回 Mainframer Meetup 開催のご報告

  
第3回 Mainframer Meetup Tokyo を DevOps とモダナイゼーションをテーマに開催しました。
メインフレームで稼働するレガシーアプリケーションをどのようにモダナイゼーションしていくべきなのかを紹介しました。

最初のセッションは、「2025年の崖」でお馴染みの経産省「DXレポート」から、開発者視点でのレガシーシステムへの懸念を整理しました。注目すべき点は、企業の業務アプリケーションが21年以上稼働しているものが、2025年には3倍になり、それに伴い現在で4兆円/年もある損失も3倍の12兆円に上る可能性があるということです。
DXレポートが親切なところは、システムのレガシー化が何故に起こるのかを明確していることで、単純なリホストやリライトでは、遠くない将来には再びレガシー化することを警告しています。

この課題を受けた「レガシーマイグレーションの現実解」では、日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービスの北沢 強から、マイグレーションの方向性と注意点について語られました。豊富なマイグレーションプロジェクトの実体験や事例を基にした具体的なマイグレーションの進め方が紹介されました。
その中でもマイグレーション方式が分かりやすく整理されていました。プラットフォームを移し変える「リホスト」、プログラミング言語を変える「リライト」、アーキテクチャーから作り直す「リビルド」、業務プロセスから改善する「リエンジニアリング」とレベル分けは参加者も納得しているようでした。また、すべてのマグレーションを行うに当たり、現行分析が不可欠であることも説かれました。必要な5つの視点を可視化する分析手法が紹介されました。

最後のセッションでは、IBM Z のアプリケーション開発でDevOpsを実践するためのツールセットや事例を紹介しました。DevOpsやアジャイルの対極とされるホストアプリケーション開発ですが、現在ではGitやJenkinsなどのオープンソースも併用することで分散系のアプリケーション開発と同様にDevOpsパイプラインを実現できます。

DevOps_Tools_in_Cross_Platform.png
また、主に海外の金融機関がIBM ZでDevOpsを実現した事例を紹介しました。いずれも開発生産性が向上した事例ではありますが、共通しているのは分散系開発では一般的になったプラクティスやツールセットをホストのアプリケーション開発に採用している点です。日本では常に課題に上がる並行開発はGitやRational Team Concert などのSCMを使うことで即座に開発プロセスを改善できるのでお勧めです。

最後に参加者と登壇者でいくつかのディスカッションを行いました。ホスト開発でのDevOpsは認知度が低く、日本ではまだまだこれからといったご意見が出る一方で、直面している課題の解決に役に立ちそうといった意見もありました。

今後もMainframer Meetupを通して情報を積極的に発信してまいります。

日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM Z ソフトウェア事業部
熱海英樹

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