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データ分析者達の教訓 #30- 「データがない」で終わらせない。課題解決のために、できることを考え抜く

By YOICHIRO NISHIMAKI posted 09/03/26 07:42 PM

  

こんにちは。IBM の京田です。

このリレー連載ブログはSPSS Modelerの実際のユーザーで第一線で活躍するデータ分析者に、データ活用を進める上で忘れられない教訓をインタビュー形式で伺い、これからデータ分析に取り組む皆様に参考にしていただくことを目的にしています。

 

今回インタビューをお願いしたデータ分析者は

横河デジタル株式会社でAIコンサルティング部に所属する服部さんにインタビューをお願いしました。

服部 翔大

横河デジタル株式会社

コンサルティング事業本部 AIコンサルティング部

 

-日頃のデータ活用業務について教えてください

私はこれまで10年以上、一貫して支援する側の立場から、お客様のデータ・AI活用に携わってきました。

キャリアのスタートはIBMのデータサイエンティストで、機械学習や統計解析を用いた様々なデータ分析プロジェクトを経験しました。

その後、ベンチャーのコンサルティングファームを経て、現在は横河デジタルでAIコンサルタントとして、主に製造業のお客様を支援しています。

現在はAIモデルを作ることだけでなく、課題の発掘やテーマ選定から、必要なデータの検討、AIモデルの開発、業務やシステムへの実装まで、データ・AI活用をEnd-to-Endで支援しています。

-データ活用業務で味わった苦い経験を教えてください

データ・AI活用には様々なハードルがあります。

求められる精度に届かない、分析結果を具体的なアクションに結びつけられない、ROIが見合わない、作った仕組みがユーザーに定着しない、といった壁には何度も直面してきました。

一方で、こうした課題にはデータサイエンスの実践知が蓄積され、ある程度「どう打ち返すか」の引き出しがあります。

しかし、長年どうしても高い壁だと感じていたのが、「そもそも必要なデータがない」という問題でした。特にITベンダーに在籍していると、基本的にはお客様が保有するデータを起点に提案を考えることが多く、解く価値のある課題を見つけても、必要なデータが取得・蓄積されていなければ、分析を始めることすらできず、提案を諦めざるを得ないこともありました。

 

-その苦い経験から得られた教訓はなんでしょうか

横河デジタルに転職し、製造現場やセンシングに詳しいメンバーと仕事をするようになって、この考え方が変わりました。

「データがない」のであれば、「どうすれば取れるのか」まで遡って考えればよいのです。

例えば設備の異常を捉えたいなら、既存のデータだけを見るのではなく、振動、温度、音、画像など、異常の兆候を捉えるために何をセンシングすべきかから検討する。

また、熟練者が感覚的に捉えている設備や操業の変化も、どうすればデータとして捉えられるかを考える。

そうした議論を当たり前のようにする同僚の姿を見て、私自身が無意識のうちに「すでに存在するデータ」を分析の境界線にしていたことに気づきました。

必要なデータを生み出すところまで含めて、データ活用なのだと考えるようになりました。

 

-これからのデータ活用領域でのチャレンジについて教えてください

今回の経験を通じて、「データがあるか」だけでなく、私たちは知らず知らずのうちに様々な制約を前提として、できることを狭めてしまっているのではないかと考えるようになりました。

データの有無、技術的な難しさ、既存システムとの境界、組織や役割の壁など、データ・AI活用を阻むハードルは数多くあります。

しかし、本当に解く価値のある課題であれば、まずはそうした制約を一度取り払って、「何ができれば本当に課題を解決できるのか」から考えたいと思っています。

その上で、必要な技術やデータ、人を組み合わせ、構想だけで終わらせず実現までやり切る。そんなデータ・AI活用にこれからも挑戦していきたいです。

インタビューのお礼と感想

服部さん、貴重なお話をありがとうございました。

皆様いかがでしたか? 

このインタビューを通じて特に印象的だったのは、「データがないこと」を分析の制約として捉えるのではなく、「どうすれば取得できるか」を考える発想への転換でした。

データ活用というと分析手法やAIモデルに注目が集まりがちですが、本当に価値のある課題を解決するためには、必要なデータを設計し、取得するところから考えることが重要であると改めて気づかされました。

また、既存の制約を前提にせず、本質的な課題解決から逆算して構想し、実現までやり切る姿勢は、多くのデータ活用プロジェクトに共通する示唆を与えてくれる内容だと感じました。

 

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→SPSS Modelerノードリファレンス(機能解説)はこちらから

→ SPSS Modeler 逆引きストリーム集(データ加工)

 

京田 雅弘

日本アイ・ビー・エム株式会社

テクノロジー事業本部 ソフトウェア・エンジニアリング事業部
データプラットフォーム  テクニカルセールス部長  

 

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