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データ分析者達の教訓 #29- 報告のためのデータ分析から、ビジネス課題起点の提案へのシフト

By YOICHIRO NISHIMAKI posted 08/24/26 07:41 PM

  

皆さんこんにちは。IBM Data PlatformでデータサイエンスTech Salesをしている山下です。

このリレー連載ブログは第一線で活躍するデータ分析者に、データ活用を進める上で忘れられない教訓をインタビュー形式で伺い、これからデータ分析に取り組む皆様に参考にしていただくことを目的にしています。

今回インタビューをお願いしたデータ分析者は

株式会社オートバックスセブンでデジタルコミュニケーション部に所属する白岩様にインタビューをお願いしました。

白岩 英士 様

株式会社オートバックスセブン
デジタルコミュニケーション部

-日頃のデータ活用業務について教えてください

2026年4月より、オートバックスセブンへ出向帰任後、デジタルコミュニケーション部にて、顧客一人ひとりに最適化されたOne-to-Oneコミュニケーションの実現に向けたデータ分析業務に取り組んでいます。

会員情報、車両情報、購買履歴、アンケートデータなどを活用し、顧客理解の深化や施策立案に必要な分析を推進するとともに、外部パートナー企業との連携による分析プロジェクトにも携わり、スピード感を意識して分析業務を行っています。出向帰任前は、Vポイント会員およびオートバックス会員の車両データ等を活用し、需要予測、顧客分析、GIS分析、テキストマイニングを実施していました。

分析から得られたインサイトをもとに各種施策提案や、予測モデルを生成してターゲティングを行い、アプローチを行うなど、分析結果を活用した効果的なマーケティング施策の提案・実行を推進していました。

-データ活用業務で味わった苦い経験を教えてください

データ活用業務で苦い経験として印象に残っているのは、分析結果の報告まで実施したものの、課題解決まで十分につなげられなかったことです。

依頼部門から課題をヒアリングし、データ分析による現状把握や要因分析、レポート作成・報告を行いましたが、分析結果を共有した時点までで終了してしまうケースが少なくありませんでした。

その結果、課題の実態や原因は明らかになったものの、課題解決に向けた具体的な施策の実行や業務改善に結び付かず、期待していた成果を創出(マネタイズ)できなかったという経験をしました。分析を行うこと自体が目的化してしまい、本来目指すべき課題解決まで到達できなかったことが、最も苦い経験として記憶に残っています。

-その苦い経験から得られた教訓はなんでしょうか

この経験から学んだのは、データ分析は現状把握や要因特定がゴールではなく、課題解決や意思決定につながって初めて価値を生み出すということです。

以前は分析結果を正確に伝えることに重点を置いていましたが、それだけでは施策実行につながらないケースがあることを実感しました。

そこで現在は、分析に着手する段階から「この分析結果をどのような意思決定に活用するのか」「どのようなアクションにつなげるのか」を関係者と認識を合わせることを意識しています。

また、分析結果の報告だけで終わらせず、具体的な施策案や期待効果、実行時の課題まで含めて提案するよう心掛けています。分析の精度だけでなく、実際のビジネス成果につなげる視点の重要性を学ぶことができました。

-これからのデータ活用領域でのチャレンジについて教えてください

これからのデータ活用領域におけるチャレンジは、アプリ、メール、SNS(LINE)、Webなどの複数チャネルを横断し、お客様一人ひとりのニーズやタイミングに応じた最適なOne-to-Oneコミュニケーションを実現することです。

そのためには、会員情報、車両情報、購買履歴、行動データなど、これまで以上に幅広いデータを統合・活用し、顧客理解をさらに深めていく必要があります。

また、生成AIを積極的に活用することで、分析業務の効率化や施策立案の高度化を図り、仮説立案から検証までのPDCAサイクルを高速化していきたいと考えています。データとAIを組み合わせることで、より高い顧客体験の提供とビジネス成果の創出に貢献することが今後の目標です。

インタビューのお礼と感想

白岩様、非常に興味深いお話をいただきありがとうございます。ぜひこれからも当コミュニティにお力をお貸しくださいませ。

さて皆様、今回の内容はいかがでしたでしょうか。
「課題解決に結び付かない」「意思決定につながらない」データ分析結果の報告は、残念ながら一定数存在すると認識しています。もちろん、定量的な動態調査のように、変化を継続的にトラッキングすること自体が価値を生むケースもあります。しかし、データ分析者には、白岩さんのご指摘のとおり、ビジネス課題の解決に貢献したり、データに基づく新たな示唆や意思決定の裏付けを提供したりすることが求められるのではないかと思います。

そのためには、分析対象となる課題を適切に定義し、分析に至った背景や目的を正しく理解することが極めて重要です。これらの理解の深さが、最終的に生み出される価値を大きく左右すると考えています。従って、分析の初期段階からステークホルダーと十分に対話し、相互理解を深めることの重要性を改めて認識しました。

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→SPSS Modelerノードリファレンス(機能解説)はこちらから

→ SPSS Modeler 逆引きストリーム集(データ加工)

 

山下 研一

日本アイ・ビー・エム株式会社

テクノロジー事業本部 データ・AI・オートメーション事業部
IBM Data Platform テクニカルセールス
  

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