メインフレームクラブ & IBM Z Japan Community

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#182【z/OS 3.2変更点】 「31ビットASCB」のサポート(ASCB制御ブロックをESQAに配置可能)

By Shigeki Kimura posted 06/29/26 09:36 AM

  

従来、アドレス空間を管理する制御ブロックとして「ASCB」(Address Space Control Block)(384バイト)が、「SP245」(16MB下: Key0)領域に配置されています。

※マッピング・マクロ: SYS1.MACLIB(IHAASCB)

 

【z/OS 3.2の新機能】

 

■z/OS 3.2では、「ASCB」制御ブロックの展開場所を、従来の「Common SQA」(16MB下)から「Common ESQA」(16MB上)に移動させることが可能になりました。

 

■新機能の使用有無は、下記パラメータにて、「ASCB」制御ブロック(アドレス空間)毎に制御されます。

 

➀PARMLIB(DIAGxx) ASCBV31(YES/NO)(省略時値: NO) ・・・ システム・ワイドで、「31ビットASCB」の使用を許可するかどうかを指定

②STARTコマンド: 「ASCBV31=YES/NO」オプション ・・・ 「ASCBV31=YES」オプションを明示指定することで、「31ビットASCB」を要求

③ASCREマクロ: 「ATTR」パラメータ ・・・ 「ASCBV31」オプションを明示指定することで、「31ビットASCB」を要求

 

■②STARTコマンド、③ASCREマクロで「31ビットASCB」を要求しない場合、あるいは、➀PARMLIB(DIAGxx)メンバーにて「ASCBV31(NO)」オプション指定が有効な場合(省略時値を含む)、従来通りの「24ビットASCB」が使用されます。

※②、③の方法で「31ビットASCB」を要求した時でも、省略時解釈(ASCBV31(NO))の場合は、従来同様、「24ビットASCB」を使用

image

 

■LLAアドレス空間への「31ビットASCB」適用事例(z/OS 3.2環境)

※SDSF 「AD」パネルは、z/OS V2R5の新機能(Address space diagnostic)

image

  

【考慮事項】

 

■z/OS 3.2の下記マニュアルでは、z/OSのコンポーネント(ジョブ名)毎に、「31ビットASCB」のサポート状況が公開されているので、STARTコマンドによる「ASCBV31=YES」オプション指定前に確認が必要です。

 

※z/OS 3.2 MVS System Commands(SA38-0666-70)

Support for ASCBV31 and REUSASID by z/OS components

Table 1. Support for ASCBV31 or REUSASID by z/OS components

https://www.ibm.com/docs/en/zos/3.2.0?topic=command-support-ascbv31-reusasid-by-zos-components

※「31ビットASCB」の使用前には、「FIXCAT」(IBM.Function.ASCBV31)による調査・確認が推奨

 

■「AMODE 24」で稼働するプログラムからは、「31ビットASCB」制御ブロックがアクセスできません。(ABEND0C4発生)

 

■z/OS 3.1では、SDSFサーバー起動時のパラメータとして「ASCBV31=YES/NO」が間違って記載されましたが、2025年2月時点で削除されました。

※z/OS 3.2では、正式なパラメータとして改めてマニュアル記載

 

【Db2 13に関する注意点】

 

■Db2 13(稼働前提: z/OS V2R4)では、2025年4月のAPAR PH64831(PTF UO02553)、APAR PH64832(PTF UO02554)にて、「31ビットASCB」サポートが提供されました。

※Db2稼働環境が「z/OS V2R5」以降の場合に限り、「MSTR」、「DBM1」、「DIST」、「IRLM」の各アドレス空間起動時に、「ASCBV31=YES」オプションを自動付加

 

■前述の通り、「31ビットASCB」は「z/OS 3.2」にて初めてサポートされたため、Db2 13が「z/OS V2R5」、「z/OS 3.1」環境で稼働する場合、「ASCBV31=YES」オプション指定は意味がありません。

※Db2 13が、「z/OS 3.2」環境で稼働する場合に限り、PARMLIB(DIAGxx)メンバーにて「ASCBV31(YES)」パラメータ明示指定を行うことで、「31ビットASCB」を使用可能(SQAのVSCRに貢献)

※省略時解釈を含め、z/OS 3.2環境でPARMLIB(DIAGxx)メンバーの「ASCBV31(NO)」パラメータ指定が有効な場合でも、Db2関連アドレス空間起動時の「ASCBV31=YES」オプションは自動付加

※VSCR: Virtual Storage Constraint Relief(仮想記憶域制限緩和)

 

 

以上

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