メインフレームクラブ & IBM Z Japan Community

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#176【z/OS V2R5/3.1/3.2変更点】 RACF 「IRRUT200」ユーティリティー実行時の考慮事項(「PARTIAL RELEASE」指定)

By Shigeki Kimura posted Wed May 06, 2026 10:58 AM

  

z/OS V2R5のRACF APAR OA61995(PTF UJ06610)適用後、あるいは、z/OS 3.1以降、RACFデータベースをコピーする「PGM=IRRUT200」実行時に呼び出されるユーティリティ・プログラムが、従来の「IEBGENER」から「IDCAMS/REPRO」に変更されました。

※RACFデータベースの編成(VSAM(LINEAR)、非VSAMデータセット)は無関係

 

従来、「ICEGENER」ユーティリティー・プログラム(DFSORT提供)に対して「IEBGENER」のALIASが付加された環境では、「PGM=IRRUT200」の実行時、「IEBGENER」の代わりに「ICEGENER」を起動しますが、「IDCAMS/REPRO」の呼び出しに変更後は、もはや「ICEGENER」が関与することはありません。

 

【SPACEパラメータの「RLSE」オプション指定】

 

■従来、「PGM=IRRUT200」では、RACFデータベースのコピー処理前に、「SYSUT1 DD」ステートメント(コピー出力先)向けのOUTPUT OPEN/CLOSE処理が行われるため、SPACEパラメータの「RLSE」オプション指定は推奨されません。

※「PARTIAL RELEASE」処理の結果、プライマリー・スペース量が「1シリンダー」あるいは「1トラック」に削減されるため、その状態でRACFデータベースのコピー処理を開始すると、出力先(SYSUT1)のスペース不足発生が一般的(ABENDD37-04)

 

■z/OS V2R4の事例 ・・・ 「IEBGENER」起動の場合

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【「ICEGENER」起動時の挙動】(z/OS V2R4以前)

 

■DFSORTの導入オプション 「OUTSEC=YES」(省略時値)が有効な環境では、「ICEGENER」による新規データセットへのコピー処理を行う際、たとえ出力データセットのSPACEパラメータにてセカンダリー指定がない場合でも、プライマリー・スペース量の「25%」がセカンダリー・スペース量として自動的に使用されます。

■このため、「IEBGENER」の代替として、「ICEGENER」を「OUTSEC=YES」(省略時値)指定にて利用する環境では、「PGM=IRRUT200」実行時の出力先(SYSUT1: 新規データセット)にてセカンダリー指定なしの場合、プライマリー・スペース量が不足するとセカンダリー・スペースを確保してコピー処理が継続されます。

 

【移行時の考慮事項】(z/OS V2R5以降)

 

■「PGM=IRRUT200」ユーティリティー実行時に、出力先(SYSUT1: 新規データセット)のSPACEパラメータにてプライマリー・スペース量のみ、かつ、「RLSE」オプション指定の場合、z/OS V2R4まで、「ICEGENER」を「OUTSEC=YES」(省略時値)指定にて利用する環境では、z/OS V2R5以降にて挙動変化が発生します。

 

(機能変更前)※z/OS V2R4まで

出力先(SYSUT1: 新規データセット)のプライマリー・スペース量は「1シリンダー」あるいは「1トラック」に削減されるものの、「ICEGENER」の機能でセカンダリー・スペースを確保するため、スペース不足は顕在化せず

「SYSPRINT」情報(INDEX/MAP)が取得可能

※作成されたコピーは「複数エクステント」を持つため、RACFデータベースとしては使用不可(ABEND500 RSN2発生)

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(機能変更後)※RACF APAR OA61995適用済(z/OS V2R5)、あるいは、z/OS 3.1以降

「IDCAMS/REPRO」が起動され、「ICEGENER」はもはや関与しないため、出力先(SYSUT1: 新規データセット)のスペース不足が発生(ABENDD37-04)

※「SYSPRINT」情報(INDEX/MAP)は取得不可

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■SPACEパラメータの「RLSE」オプションを指定し、かつ、セカンダリー・スペース量を明示指定する場合は、コピー処理が成功する可能性はあるものの、「複数エクステント」を持つことになるため、RACFデータベースとしては使用できません。(ABEND500 RSN2発生)

※出力先(SYSUT1)をRACFデータベースとして使用するには、「RLSE」オプション指定なし、かつ、十分に大きなプライマリー・スペース量を「CONTIG」オプション付きで指定する必要あり

 

【SMS環境での考慮事項】

 

■「PGM=IRRUT200」実行時の「SYSUT1 DD」ステートメントにて、「LIKE」パラメータでコピー元のRACFデータベースを指定する場合、SPACEパラメータで「プライマリー・スペース量」のみを要求した格好になります。(RACFデータベースが「単一エクステント」のため)

 

■従って、出力データセット(SYSUT1: 新規データセット)にアサインされるSMSマネジメント・クラスの「PARTIAL RELEASE」属性として、「YES_IMMED」指定が有効な場合は、「ABENDD37-04」(SYSUT1)発生の可能性があります。

※z/OS V2R4以前、「IEBGENER」の代替として、「ICEGENER」を「OUTSEC=YES」(省略時値)にて使用する環境では、「ABENDD37-04」(SYSUT1)発生を回避可能

※z/OS V2R5以降では、「ABENDD37-04」(SYSUT1)発生を回避するため、該当のマネジメント・クラスをアサインしないための見直しが必要

 

■z/OS V2R5以降、以下のRACF SPGマニュアル(IRRUT200)では、「PARTIAL RELEASE」(JCL DD、SMS MC)関連の注意事項が記載されています。

※特にSMSマネジメント・クラスの「PARTIAL RELEASE」属性に関しては、z/OS V2R5時点で初めて注意喚起

Job control statements - IBM Documentation

 

z/OS 3.2 Security Server RACF System Programmer's Guide

Chapter 6. RACF database utilities

RACF database verification utility program (IRRUT200)

Copying a data set in the RACF database

Input and output for IRRUT200

 

 

以上

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